【ITな話題】少しずつ変化している企業ネットは「広域Ethernet」よりも「IP-VPN」か? | R25的雑記帳 | 無料ツールや役立つ情報が満載!政治経済から話題のニュースや人物、ヒット商品など盛り沢山!
日経コミュニケーションが総務省と共同で実施した「ブロードバンド/モバイル/NGN時代の企業ネットワーク実態調査」の結果が以下の通りです。

企業ネット実態調査(前編)~FTTH背景に拡大したIP- VPN はNTTコムが首位を堅持
(出典:ITPro)

IP-VPN部門ではNTTコミュニケーションズの「Arcstar IP-VPN」、広域Ethernet部門ではKDDIの「Powered
Ethernet」がそれぞれ7年連続の首位になっているとのこと。

いずれも1位と2位との差が大きく、引き続き首位を独走するとの見方が強いです。

全体を見渡すと、IP-VPNの利用状況が増加、広域Ethernetは減少傾向にあり、企業ネットワークはIP-VPNへ移行してきている様子が伺えます。

私も専門家ではないのでちょっと難しいですが(笑)
このVPNとやらを簡単に説明します。


【1.VPNとは何か】
企業ネットワークは当然ながらビジネスユースであるため、個人で使うインターネットとは異なり、量的にも質的にもしっかりしたネットワークが必要になります。

そこで、ビジネスユースのための代表的な企業ネットワークのサービスが「IP-VPN」と「広域Ethernet」になります。

いずれも仮想的な専用線(ケーブル)、専用網(ネットワーク)を構築するもので、広義のVPN(Virtual Private
Network:仮想プライベートネットワーク、仮想閉域網)と呼ばれています。

ここでいう"線"や"網"を(やや強引に)電車に例えますと・・
新たに電車や線路など製造・建設し、新しい鉄道会社をつくることに等しいです。

<専用線・専用網=それは新しい鉄道会社>
 鉄道会社:ネットワークそのもの。これを独占
 駅舎:会社の本社や支社などの拠点につくっちゃいます。
 券売機:ありません。そもそも乗車できるのは鉄道会社の職員・関係者のみ
 改札:予め許可されたもののみが通れる専用ゲート。どんなセレブも入れません
 線路:ケーブルやネットワーク機器をさします。これも独占
 電車:データを運ぶ技術。もちろん専用列車
 乗車する人や荷物:データ、個人情報など

なにしろすべてが"専用"の電車ですので、改札を通る場合は、鉄道会社職員(すなわりその会社の社員)に採用されるか、関係者(工事業者とか)で一時的に利用できるかいずれか一方しかありません。

もっとも、物理的に攻撃されたり、事故がおきて電車や線路が損壊する可能性は否定できませんが、滅多にないことですし、安全・安心の最高の状態であるといえます。

しかしながら、すべてを新しくつくる鉄道(最近できた「東京メトロ副都心線」を想像してみてください)であるため、費用がかかりまくります。

そこで、鉄道をつくるほどお金は出せないけど、それに近い品質やセキュリティが確保できないかとIT技術を屈指して開発されたVPNと呼ばれる仮想的な専用線・専用網のサービスです。

<VPN=それは貸し切りサービス>
 鉄道会社:すでにあるもの。誰でも利用できる
 駅舎:みんなでつかえるが、一部通路は予約者のみ
 券売機:許可があれば一般の人でも購入し乗車できます。
 改札:予約毎に専用ゲートがあるため、通過する場合は所定のゲートを通ります
 線路:すべての電車がそこを通ります
 電車:予約毎に専用の電車
 乗車する人や荷物:データ、個人情報など。ただし一部鞄を施錠する必要あり

これは、駅や電車、線路などは既存の電鉄(JRや私鉄)ですが、契約した会社専用の改札・通路・電車を用意することで、他の乗客が混在したり、勝手に荷物を持っていかれたりしないように工夫したものです。

いうなれば修学旅行の生徒たちのような団体客向けの「貸し切り電車サービス」です。

これであれば、線路や電車を新たにつくる必要はなく、既存のものを利用できますので、比較的安くあがります。

このように、費用のかかりすぎる専用線・専用網は、金融などもの高水準のセキュリティが確保されなければならない一部の企業・団体のみで、ほとんどの企業ではこのような仮想的な専用線の導入が進んでいます。


【2.VPNの種類】
VPNの種類を再び鉄道に例えて説明します。

●IP-VPN(≒新幹線のような特別な鉄道線)
通信事業者の独自のIP網を使ったVPNです。
専用線のような新しい鉄道ではないものの、「特別の鉄道」であるため性能のすべてが強化されています。いうなれば新幹線のような存在です。
ゆえにセキュリティも強固なものがありますが、費用は比較的高くなります。
また、IPという通信するときのお約束・・・決まった服装じゃないと利用できません。
尚、特別な鉄道のため、外部から不審者が飛び込んでくる(侵入してくる)可能性は低く「鞄」の"鍵"は必須ではありません。

●インターネットVPN(≒誰でも使える在来線)
誰でも使っているインターネット網を使ったVPNです。
特別な鉄道ではなく気軽に利用できる「在来線」のため、比較的安く利用できます。
IP-VPNのように「IP」のお約束はなく、「在来線」の共用のため「服装」は割と自由です。
また、在来線の共用であるがゆえに不審なものが立ち入る、外からやってくる可能性があり、窓から覗いたり、荷物の中身をみたりする危険性があるため、鞄には必ず鍵をかける(暗号化)する必要があります。

●広域Ethernet(≒どこの駅でも同じ「駅ナカ」にいるような感覚)
本社と地方支店のように物理的に離れているのにも関わらず、同一のオフィス内のネットワーク(LAN)にいるような状態をつくることで、品質やセキュリティを確保するサービスです。
あたかも電車に乗り降りすることなく、遠く離れた駅間で荷物を運んだり、情報交換したりできるよう工夫しているので、どんな服装の乗客(IPが"スーツ"だとするならば"ビーサンにアロハ"でも、"寝巻き"や"ジャージ"姿でもよい)も許可があれば利用できます。
つまり、IP以外のプロトコル(通信するときのお約束ごと)でも問題なく運んでくれるのです。


【3.これからの企業ネットワーク】
非IP系のプロトコルであるSNA、AppleTalkなどもありますが、IP化したシステム構成が主流であり、また光回線の普及も手伝って、インターネットVPNやIP-VPN系が増加するであろうという見方が有力視されています。

一方、NGNという次世代ネットワーク、通信が統合化された環境が構築されつつあるため、この技術を使った新たなサービスに移行する可能性もあります。

かつて主流であった技術が時代遅れになることも、このIT業界の常でありますので、今後のネットワークの技術革新には目が離せませんね。

企業ネットワークも見えないところで様々に変化、変遷をたどることになるでしょう。

また、最近のIT業界は"仮想化"が流行りのキーワードになっています。
ネットワークだけでなく、サーバやそれらを構成するシステムも仮想化する技術が主流になろうとしています。

これに関連してクラウドコンピューティング(サーバやシステムがまるで雲のような存在で、何台あるか・どこにあるのかわからないまま、単にサービスだけを受け取っている状態)という言葉も出てきていますが、いやはやITの世界についていくのは大変(汗)

それでもITの世界は"一攫千金"を狙える領域ですから、次世代ネットワークだのや最先端技術だのをいち早く活用すればビジネスチャンスも出てくるかもしれません。

第二のビルゲイツ?孫正義?スティーブ・ジョブズ?はあなたかもしれない・・・。