離婚する夫婦のサインとは?今日出来る回避の為のヒント | 離婚や夫婦の間の問題

離婚や夫婦の間の問題

離婚や夫婦問題についてアレコレ考えたことを書き綴ってみます。

現在の日本では実に3組に1組の夫婦が離婚を選択する時代になってしまいました。近年の恋愛結婚ブームによって約80%以上のカップルが恋愛を経て結婚に至った夫婦ですので、最初に誓った通りに末永く幸せに過ごしたいものですね。それでは、離婚する夫婦としない夫婦では一体どんな差があるのでしょうか。

<離婚する夫婦しない夫婦>
近年の恋愛結婚ブームにより、私たちは自分の結婚相手は自分で選んで結婚するようになりました。かつてお見合い結婚が当たり前であった時代には両家の家柄や仕事、長男や末っ子などによって【家を絶やさないための条件】ありきで良い塩梅の相手を仲人さんが見つけてきてくれていたのです。
その結果、結婚の継続は当人たちの気持ちだけでなく周りの環境全てが関わってくる問題となっていて、当人たちで離婚を選択する事が難しい時代でもあったのです。

現在は当人同士の【気持ち】を最優先事項として相手を決めてから結婚するという形が一般的となっています。ですから離婚をするしないという選択についても昔に比べて比較的当人たちの意思で決める事が出来るようになってきました。
このような時代背景の変化は離婚率の上昇に大きな影響を与えていると考えられますが、夫婦には夫婦の数だけ色々な事情があります。折角永遠の愛を誓って一緒になった夫婦ですから、初めは全員一生添い遂げるつもりだったはずです。そうすると、離婚する夫婦としない夫婦、そこにはどんな違いがあるのでしょうか。

<離婚する夫婦に共通すること>
離婚する夫婦には、その数だけ離婚理由があると思います。当然一括りにすることは出来ませんが良く聞かれる離婚理由からその共通点を探ってみました。

<お互いへの思いやり不足>
日々お互いが忙しく疲れている中で毎日一緒にいるとはいえ、夫婦はどこまでいってもやはり血のつながらない他人同士です。この気遣いが足りなくなってくることでお互いがギスギスしてきてしまうのでしょう。

<親の離婚率が高い>
親世代の熟年離婚の増加も問題視されている昨今です。昔なら結婚したのに親に申し訳ない…なんてストッパー的役割をしていたのが実家のご両親ですね。時には何十年も夫婦をやっている先輩としてアドバイスを貰いたいところですが親御さんが離婚している場合、逆に離婚のアドバイスになってしまうという事もあります。周囲の理解者や離婚の経験者がいるという環境では離婚に対してのハードルが下がるようです。

<金銭感覚のずれ>
夫婦間での金銭感覚のずれは、お金が絡んでくるのでこじれると離婚問題まで発展してしまいます。

<恋人気分の延長での夫婦生活>
恋人から夫婦になると、恋人の頃には必要のなかったお金の話や、家族の話などリアルな話が増えてきます。また、夢物語で楽しく語っていた将来の話も「お嫁さん」の後の人生プランについての話し合いが必要となってくるのです。そんな中、お互いに腹を割って話し合う事ができない夫婦は心の小さな不満を話し合う事も難しくなり、溜まってしまった時には離婚してしまうケースもあるのです。

このような共通点から垣間見えるのは、現在の夫婦関係は何か問題が起きた時に夫婦で話し合いをじっくりして解決していくという方法だけではなく、夫婦関係を無理に継続せずに、自立して別の道を行くという選択肢も一つの方法として持っていなければいけないという事です。

<離婚する夫婦の原因とは>
離婚原因第1位は【性格が合わない】というもの。勿論、隠していた性格が現れたり生理的に受けつけない生活習慣がでてきたり。本当に一緒に生活していく事が困難な場合もあるでしょう。しかし、そもそも別々の家庭ルールで育った人間が新しい一つの家庭を作ろうとしているのですから、生活をする上での細々とした違いは出てくるもの。お付き合いしている時には気付かなかった、または不快と感じなかったお互いの性格を離婚するほど嫌いになる訳ですから、お付き合いの際には浮かれてラブラブばかりでなく、冷静に相手を分析する必要がありそうです。

それでは、離婚原因ランキングトップ10をみていきましょう。
離婚の理由・原因ランキングトップ10 意外すぎる1位は…?
10位【同居に応じない】
9位【家庭を捨てて省みない】
8位【性的不調和】
7位【家族親戚との付き合い】
6位【浪費癖】
5位【経済的DV】
4位【DV(ドメスティックバイオレンス)】
3位【異性関係】
2位【精神的虐待】
1位【性格の不一致】
このように、精神的、経済的、身体的など様々なDVによるものや、不倫や浮気といった異性関係、親との同居などこれらの理由については離婚理由がわかりやすく、納得できるものもたくさんあります。
しかし、それを抜いての離婚理由の1位が【性格が合わない】という事になる訳ですから、現在の離婚は一昔前の「色々な事情により仕方なく離婚を選択した」というものとはもはや別物で、「合わないからやめた」というお手軽な解釈ということになり離婚へのハードルもぐっと低くなっていると感じざるをえません。

<離婚する夫婦の条件>
離婚する夫婦というのは、つまり離婚してもやっていけるという条件が揃っているという事です。勢いだけで離婚してしまってもその後も生きていくためにはお金もかかります。
さらに住むところ、子供がいる場合やその年齢(学校や幼稚園がある場合など)など生活していくためにもいくつかの条件が必要となるのです。

<妻が働いている>
一番わかりやすく離婚の決定打になるのは、経済力でしょう。妻が働いている場合、住むところを借りることもできますし、明日から食べるに早急に困ることもありません。子供がいる場合も手当等がありますし、現実的に動きやすいので離婚につながることが多いようです。

<実家との距離が近い>
親との関係というと「嫁姑」というイメージを持たれがちですが、現在の「親」というのは近すぎる「妻側の親」との関係を指すことがあります。
休みの度に実家に行く妻。妻はのんびりできますし、じじばばも孫がきて大喜び。対する夫は唯一の休日が毎週アウェーとなります。本来なら夫と妻の2人で新しい家庭は気付いていくものなのに、妻の相談相手も夫ではなく母。こんなことでは夫の不満はたまる一方なのです。
一方妻としても夫と一から新しい家庭を作るよりも、慣れ親しんだ実家の方が楽ですし、人手もあり離婚して戻ってきても大丈夫という受け入れ態勢もあるとなれば最終的に離婚となってしまうのは必然の流れという気さえしてくるのです。
この経済力、そして離婚してからの親や周囲のバックアップ体制が充実している環境にある場合には、離婚条件として満たしているので問題が起きた際に、夫婦で何とか解決という方法以外に離婚という選択肢が出てくる可能性もあるのです。

上記の離婚する夫婦の共通点や離婚の条件を見ていくと、相手への思いやりや金銭感覚のずれ、生活環境など様々な理由がありますが、どの理由であっても要となってくるのは、やはり「夫婦の会話」ではないでしょうか。

<夫婦の会話をもっていますか>
新婚の頃には、空が青くても料理が焦げてもすべてが会話になっていたはずです。
気が付けば子供関係の連絡事項や、必要な用事の話だけになっていませんか。離婚をする夫婦はたわいもないおしゃべりが出来なくなります。
会話を楽しむものととらえずに、必要事項を伝える手段としてのみ会話をしている夫婦はお互いの考えにズレが生じてくるのです。

普段おしゃべりな妻が最近静かになって、ゆっくりできるようになった。なんて夫がのびのびしていたら要注意です。黙っている時間の妻はひょっとしたらいつもと違う「何か」を考えているのかもしれません。
また、普段寡黙な夫だからと、一方的に妻が話をしている場合も用心が必要です。
たまにはじっくり耐えて夫の話しにも耳を傾けてみると、ボーッと何も考えていないと思っていた夫が意外な事を考えていたりするものなのです。普段何気なくしている会話も、お互いがきちんと会話のキャッチボールになっているのか、会話を時に意識する事は大切な事かもしれません。

<その喧嘩は建設的な喧嘩ですか?>
上記のような、会話が減っていくパターンではなく会話はしているけれどもその会話はいつも喧嘩ごし、相手への要求ばかり…そんなことになっていませんか?
喧嘩は時にお互いの考えを理解する良い機会にもなりますが、いつも一方的に「こうしてくれない」「あれもしてくれない」など要望を押し付けているような喧嘩ならそれは建設的な喧嘩ではありません。
自分はこの状態をこう思っている。あなたはどう思っているの?と相手の意見もきちんと聞き、二人で折り合いが付く折衷案を探ったり、相手が全く気付いていなかったりという事であればきちんと思いを伝える必要があります。
「気付いてくれない」「わかってくれない」と言いたくなりますが、一呼吸おけると少しきつい言葉もマイルドにすることが出来るかもしれません。
そもそもルールの違う家庭で育った他人という前提を忘れずに、そのタイミングを面倒くさがらずにきちんと向き合い話し合いをさぼらない事、その上で今後どうすればお互いがもっと快適に過ごしていけるかを探っていくことで初めて夫婦が新しく家庭を気付いていく礎となっていくのです。

<離婚する夫婦続く夫婦はどこが違う>
離婚をせず、円滑に結婚生活を送る為に大切な事の一つとして、夫婦の会話について記載してきました。夫婦の会話の量や中身を見直すことで今の夫婦関係の状態を一歩引いた冷静な目で把握する事はとても大切な事です。その上でさらに注目したい点について下記にまとめてみました。離婚する夫婦続く夫婦はどこが違うのでしょうか。

<それはズバリ【捉え力】のスキルです。>
例えば、【趣味が合わない】というのは意外に離婚理由にはなりません。
趣味が合えば楽しいけれど一人で楽しみたいという趣味もありますし、趣味が合わないこと自体は離婚の直接的な原因にはならないようです。
離婚する、しないの分岐点はそこから先の部分です。
夫が極端にのめり込んでしまい他がおざなりになってしまう場合や妻が夫の趣味を理解できずに強制的に排除してしまう場合など、お互いを思いやる気持ちを持つ事が出来なければ、それは【離婚する夫婦予備軍】でしょう。
反対に、たとえ理解できない趣味でも「相手にとっては大切な趣味」と相手側の想いを酌む事が出来れば、それが【捉え力】のスキルが高いという事になります。夫婦の時間も大切にしてくれる夫であれば、妻も趣味を持つ事に理解を示してくれる。このお互いを思いやることが出来る夫婦であれば【続く夫婦】と言えるのです。
同じ出来事でもこの捉え方一つで離婚の原因にも、円満のきっかけにもなりうるというこの【捉え力】のスキルを意識して会話を試してみましょう。

<離婚する夫婦の兆候>
夫婦間で喧嘩が少なくなったなと思った時には要注意です。事態が好転してお互いに大人になってきて喧嘩が減ってきているのであれば問題はありません。夫婦としてお互いの距離感や許容範囲が分かってきた、馴染んできた夫婦となってきているからです。
問題なのは、喧嘩したまま気付けば終わっていてまあいっかと放っていたり、解決していない事柄が何となく流れて喧嘩が少なくなってきた時です。男性の場合はそのまま忘れてしまう事が多いようですが、女性の場合は絶対に忘れません。それが積もれば積もるほど、すべてが不満となってたまり、話し合いもしてくれないというあきらめから喧嘩にさえならなくなっている状態なのです。
なんとなく夫婦の関係に違和感を覚えているようでしたらその直感は恐らく当たっています。心当たりの兆候がある方は早急に妻と話し合いの場を持つようにしましょう。

いかがでしたでしょうか。現在の熟年離婚の多さをみると、我慢して添い遂げずに新しい人生を歩く「離婚」という選択肢は必ずしも「悲しさ」や、「後ろ向き」のものではなくなってきています。離婚へのハードルはどんどん下がり、周りの手助けや母子家庭への補助など環境が充実している事も事実です。
しかし、この効率化、利便性が良しとされる今の時代だからこそ夫婦関係だけは出来るだけリセットをせずにややこしく続けていけると良いなと思うのです。
夫婦は面倒くさいものです。家族唯一の血のつながらない他人と完全に寄り添う事はできませんし、気を使ったり使われたり、頭に来る事も沢山あるでしょう。
でもそれだけではない事はご存知の通りです。許すことが出来たり、誰よりもお互いの良い所が分かったりするのも夫婦ならではのこと。
この夫婦という面倒くさく愛おしい関係は沢山の会話と沢山の年を重ねるごとに味わい深くなるものだと思うのです。途中経過ではその価値には気付けないかもしれません。何十年も時を重ねた時にやっと価値が出てくるヴィンテージのワインのようなものかもしれませんね。