オヤジがある程度土地を持っている事は何となく解っていたが、自分がその土地をどうのこうのすることになるとはつい最近まで考えたこともなかった。
今年になってから草刈り、木こり、掃除人、いろいろやったが、今まで放置されていた土地を片付けると、通りすがりの人たちが「綺麗になったね-」などと声を掛けてくれる。決まって「今まですみませんでしたー」とか言うやりとりになるのだが、放置していた土地には最悪50ccのバイクが埋まっていたりもする。本当に最悪だ。そうじゃなくても、田舎の夜道で3m越えの草に埋もれた状態は誰だって気味が悪いだろう。それが解消されたのなら、そりゃあ声の一つもかけたくなるってもんだ。
オヤジは別に自分の土地だから放っておくのも自分の勝手だと思っている様だが、土地という物はそう言うもんじゃない。
逆に役に立っている事として、梅林がある。コレは隣の家の人が、2回から見渡すのを楽しみにしているそうだ。このあいだはそこに近所の幼稚園の子供がつれられて花見をしていた。それでうちに利益がある訳じゃないんだけど、梅の花が咲いているのを見たいって人は結構普通にいる。偕楽園なんてのはその最たる物だがそこまでいかんでも近所の人間の楽しみにして貰えるなんて誇らしいやら有り難いやら。魔物の森だったもんなあ。ここも。
どう考えても俺がやってるのは自分のためなんだけど、それをまた勝手に喜んでくれる人がいるのなら、それを裏切らない様にすることは、固定資産税払うよりも大事な事なんじゃないか?いやべつに税金なんか払いたい訳じゃないけどさ。せせこましくても社会貢献ってできるもんだ。