RZRに乗っていると必ず悩まされるのがクラッチハウジングとギアの間に入るダンパーのガタ
ゴムのダンパーが痩せてきてガタが生じると、クラッチ周りからゴロゴロ音がして気持ちが悪い
ガタのないものは1号機と2号機のエンジン内で稼働中で
今回のエンジンセットに付いて来たものを含め、手持ちの3個のクラッチハウジングは全てガタがある ^^;
中古パーツにガタのないものはほとんど期待出来ないし、新品の購入も考えたが価格はなんと29920円也!
そして新品を購入してもそのうちまた確実にガタが出る
幸い手持ちのハウジングはクラッチあたり面の凸凹はなくギアも問題ない
ここはリビルトを試してスキルを身につけておいたほうが得策と考えた
分解は自信がなかったので職場のテクニシャンに依頼してリベットを飛ばしてもらった
写真はわかりやすいように大きいダンパー2個と小さいダンパー2個を同じ箇所に入れているが、実際は加速時に力のかかる方に大きいダンパー、かからない方には小さいダンパーと大小がセットで入っている
大きいダンパー2個でジャストフィットなので、小さいダンパーとのサイズ差が全てガタになっていた
2セットバラして大きいものを8個使えばガタはなくなりそうだがバラすのが一番大変だし毎回ニコイチしていてはいくつあっても足りない
リビルドキットをヤフオクで探すと3種類ほどの出品が有ったが大きく分けると2種類
M6ボルトを使用するものとM8のもの
どちらを選ぶか考えてみた
作業手順は
M6ボルトタイプ
下ネジを切ってコイルインサート(ヘリサート・リコイルなど)をねじ込み、M6ボルトで固定
M8ボルトタイプ
下穴を6.8mmに広げてM8タップを切り、M8ボルトで固定
それぞれのメリットとデメリット
M6ボルトタイプ
コイルインサートは強度もしっかり出るらしいがやったことがないので少し不安
その他M8に対するウィークポイントはM6ボルト自体の強度
M8ボルトタイプ
下穴をDIYのハンドドリルでセンターを出して広げられるか?
下穴が広がるので脆いアルミ製のベースの強度に不安がある(割れたとの報告もあり)
考えた結果M6ボルトタイプを選択した
その理由は
・エンジン稼働時に力がかかるのは回転方向のベース、ダンパー、ギアの穴間でスラスト方向にはあまりかからない。プレッシャープレート固定ボルトのトルクが1kg前後でアルミボルトであることを考慮すれば、M6クロモリボルトならば強度は充分だろう(出品者にクロモリボルトであると確認)
・下穴をセンターを出して広げる自信がない
・350なのでM8用に穴を広げると強度が不安(350は勧めないとの出品者コメントあり)
・M6で失敗してもM8でリトライできる可能性もある
と言うことでM6のリビルトキットとコイルインサートのキットを購入
コイルインサートキット
左から下穴用ドリル・下地用タップ・コイルネジ込み器具・インサートの突起を折る棒が付いており、タップのホルダーさえ有れば使える
予想通り元の穴径は下穴ドリルとほぼ一致しており下穴処理なくタップが切れる
アルミなのでハンドタップで簡単に下ネジが切れた(2枚目の写真)
M6リビルトキット
同じサイズのダンパーが8個
純正同様の厚紙ガスケット
M6クロモリボルト4本
あとはボルトで止めるだけなのだが、ここでトラブル発生
ネジロック剤を塗って締めていくと少し硬い感じが2箇所
締めていくとどんどん硬くなりついに動かなくなった
よく見ると斜めってる ^^;
バイスプライヤーでなんとか摘出
クロモリボルトのネジ山が潰れていた
コイルインサートにまっすぐねじ込むのはけっこう難しく、最初の3山くらいはかなり慎重に作業する必要が有りそうだ
この失敗でわかったのがコイルインサートの強度
バイスプライヤーで掴んで無理やり回してボルトを抜いたのだが、コイルは全くズレていなかった
抜いたあとM6タップを入れてみたが、山も全く問題ない
アルミにタップを切った状態なら穴側が駄目になっていただろう
そしてこれならコイルがズレることもまずなかろう
ネジ山も強くズレにも強い
失敗したおかげでコイルインサートに対する安心感を手に入れることが出来た
とりあえず対角の2本を締めて
クロモリボルトをアマゾンで追加購入
ところがこれが届かない
Amazonプライムではないマーケットプレイス出品者からの購入だったのだが定形外郵便発送をしたらしいが10日経っても届かない
結局返金してもらうことになり、プライム発送の同等品を購入
やっと届いた