けむたい後輩 | 地球への通勤

けむたい後輩

図書館で借りてきた本です。


けむたい後輩

柚木麻子





幼い頃から病弱で入退院を繰り返してきた真実子。

そんな真実子の憧れは1冊の詩集の作家である栞子だ。

栞子は父親のコネも借りて運良く詩集を出版出来たものの、それ以降の出版予定はなく。

大学では教授と不倫を続けながら、他の学生と群れることなくマイペースに生きている。

憧れの栞子と出会ったことで舞い上がる真実子は、呼び出されればどこへでも行き、寮の門限も破るようになる。

そんな真実子を心配する美里と裕美子。

真実子の幼なじみであり、女子アナを目指す為に努力している美里。

真実子の同い年のいとこである祐美子。


真実子と栞子を中心に描かれる女子大での物語。




どの登場人物も。

具体的に「誰」とはハッキリ顔と名前が思い浮かばないまでも。

「あー。こういう子って居るよなー。」と思わされる登場人物ばかり。

描き方もそうだが、キャラの濃さで、誰か1人の目線に縛られることなく。あくまで一読者として物語を眺めるところがまたおもしろい。

解説によるところの「試されている」部分だろう。

それでも。

目の前のことに一生懸命な彼女達がどこか羨ましく思ってしまうところがきっと私「らしさ」なのだろう。