スタフ staph | 地球への通勤

スタフ staph

図書館で借りた本です。


スタフ staph

道尾秀介





今までの道尾作品と同様の期待をして読んでみたら見事に裏切られた。



離婚し、旦那の残した借金とキッチンカーでなんとか生計を立てながら、姉の息子である智弥と二人暮らしをしている夏都。

いつも通りキッチンカーの仕事に出ると拉致され、事件に巻き込まれる。

智弥、智弥の塾の先生である菅沼。

そしてカグヤと4人のオタクを加えてどんどん状況は変化していく。


解説にもあった通り。30代女性の女心の描き方が秀逸だった。他人のことなんてわからないし、自分自身のことすらわからない。気がつけば無意識に見えない何かに勝とうと頑張っている。そこにコレといった意味はない。

おどろおどろしい描写でサスペンスやミステリーばかりだと勝手に思いこんでいたので今まで読んできたのと違った作風に驚きもしたし、最後は意外だった。