8/8 資産担保CP
押し寄せるサブプライムの津波-安全なはずの資産担保CPにまで
8月8日(ブルームバーグ):米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスによると、住宅ローン債権を裏付けとしたコマーシャルペーパー(CP)の返済を延期する企業が出ている。相対的に安全とみられていた市場にもサブプライム住宅ローン問題が広がった。
ムーディーズによると、破たんした住宅金融会社アメリカン・ホーム・モーゲージ・インベストメントの部門、債権者から追加担保を求められたルミネント・モーゲージ・キャピタル、アラディン・キャピタル・マネジメントは債務返済を延期するオプションを行使した。
返済延期が可能な資産担保CPが12年前に登場して以来、返済を繰り延べたのは恐らくこの3社が初めてだとムーディーズは指摘している。ほとんどリスクがないとみられていた証券で返済延期が出たことは、同証券の存在に影を落とすと、短期証券ブローカー・ディーラー、マネー・マーケット・ワンのリー・エプスタイン最高経営責任者は述べた。
延長可能CPは、最大397日まで返済を延期することができる。資産担保CPは2兆1600億ドル(約258兆円)規模のCP市場の約半分(1兆1500 億ドル)を占める。そのうち約15%(約1725億ドル)は延期可能な資産担保CPだという。