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7/6 いよいよ大型株へシフト

【米経済コラム】今後の投資戦略は小型株から大型株へ-M・セシット
7月6日(ブルームバーグ):5年間続いた強気相場の最終段階に適した投資戦略をお探しだろうか?答えのヒントになるキーワードは「大きく考える」。株式投資なら時価総額の大きい大型株を狙うのが得策ということだ。

ドル安に乗じた投資戦略を取る場合でも、大規模な多国籍企業への投資が好ましい。

リスク許容度の低下を懸念する人や、市場ボラティリティ(変動率)や金利、債券利回りの上昇を心配する向きには、防衛手段として大型株が有効かもしれない。小型株優位の時代は終わったと思う人にも、割安感が増した大型株はお勧めだ。

小型株や大型株の定義は、株価指数によって異なる。例えば、S&P500種株価指数の構成銘柄の平均時価総額は278億ドル。これに対してS&P小型株 600種は11億ドルだ。欧州では、ダウ欧州大型株200種が358億ユーロなのに対し、ダウ欧州小型株200種は36億ユーロとなっている。

過去7年間、S&P小型株600種は常にS&P500種を上回る値動きを見せてきた。欧州でもダウ欧州大型株200種よりダウ欧州小型株200種の方が優勢だった。

日本でも同様の傾向が見られた。TOPIX小型株指数は2005年まで6年連続で日経平均株価をアウトパフォームしていた。一方、昨年はライブドアの創業者、堀江貴史被告が1月に逮捕されたことなどをきっかけに小型株が大幅に下落。騰落率は日経平均株価を大きく下回った。同氏は今年3月、禁固2年6月の実刑判決を受けた。

勢いに衰え

米メリルリンチの主任投資ストラテジスト、リチャード・バーンスタイン氏は、米国株について「2000年以降は、概ね小型株が相場のけん引してきた。その勢いはここにきて衰えているかもしれない」と指摘。「過度の流動性と信用創造、異常な低金利、堅調な世界経済の伸びが今後も続く可能性は低い。早期に繰り返されることもないだろう」と語った。

各国の中銀は相次ぎ利上げを実施。世界経済の伸びは引き続き堅調だが、そのペースは減速している。バーンスタイン氏は、相場水準の適正化が始まりつつあると説明した。

過去の成功例に固執しないよう投資家に注意を促すバーンスタイン氏は、小型株と異なり「大型株は過小評価され、放置されているようであり、市場のボラティリティが上昇すれば、好調に推移する可能性が高い」との見通しを示した。

「好ましい方法」

S&P500種採用企業の合計売上高に占める海外部門の割合は27%と、小型株600種の16%より高い(米シティグループの集計)。シティのストラテジストは5月18日のリポートで「株式市場に参加する好ましい方法は、大型株に投資することだ」と記述した。

BCAリサーチは、6月13日のリポートで「債券利回りが上昇し、外的要因が利益成長に与える影響も大きくなるなかで、小型株の優位性が低下する時を迎えつつある」と指摘した。

それでも注意は必要だ。大型株の上昇に賭けることは、強力なトレンドに立ち向かうことを意味する。ここ数年のような勢いはないにしろ、小型株は今年も底堅い動きになっている。

さらに昨年は、ゴールドマン・サックス、リーマン・ブラザーズ・ホールディングス、GAMホールディングスが出した「大型株推奨」が、少なくとも若干早過ぎたことが判明した(もちろん米国や欧州では、間違いだったとまでは言えないが)。

それでも早く到着する方が、遅くまで出発しないでいるよりも得策だと言えよう。(マイケル・セシット)

(マイケル・セシット氏はブルームバーグ・ニュースのコラムニストです。記事中の見解は同氏自身のものです)