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7/6 おそるべし、主婦パワー

東京の主婦らの円売り、シカゴのプロのトレーダーをしのぐ勢い(3)
7月6日(ブルームバーグ):日本の個人投資家による円売り越しが、シカゴ商業取引所(CME)での通貨先物取引での売り越しを上回った。日本銀行の西村清彦審議委員が米国での講演で触れたように、日本の主婦らの間で外国為替取引が広がっていることが背景にあるようだ。

東京金融先物取引所(TFX)のデータによると、日本の為替証拠金取引参加者による円の売り越しは4日に11億ドルに達した。TFXでの証拠金取引が日本全体の同取引に占める割合を5.8%とする2006年12月時点の日本銀行の推計を基にすれば、日本全体の個人投資家による円売り越しは約191億5000 万ドルになる。

  ドルに対する円の売り越しは、ユーロやポンド、オーストラリア・ドル、カナダ・ドルなどを含めた主要6通貨全体に対する売り越しの40%にすぎない。

一方、米商品先物取引委員会(CFTC)が6月29日に発表したCME国際通貨市場(IMM)での週間取組残高では、円の対ドルでの売り越しが過去最高の18万8077枚(190億7000万ドル)になり、前週の16万1361枚から増加した。

バンク・オブ・アメリカの藤井知子・日本チーフエコノミスト兼ストラテジストは、「日本の個人投資家は円の売り持ちを積み増していたので意外感はない」と指摘。「最近注目が高まっている日本の個人投資家の間での外貨投資人気を象徴している」と述べた。

東京の主婦

  日銀の西村審議委員は2日のワシントンでの講演で、外国為替取引を行う「東京の主婦たちはプロの投資家と反対の売買を行っており、これまでのところ利益を稼いでいるようだ」と言及。

  その上で「逆張り戦術がどこまでうまくいくかは分からない」との見方を示し、「彼らの投資行動が急激に変化したら、多くの外国為替市場で為替相場の方向と取引規模を変えてしまう可能性がある」と語った。

  民間調査機関、矢野経済研究所によれば、外国為替証拠金取引の市場規模は、参入業者の増加や顧客利便向上などを背景に急速に拡大。2007年3月末時点では前年比95.2%増の66万4802口座(預かり残高約6133億円)に達し、 08年3月末には同50%増の100万口座(同8314億円)を超える見通しだという。同研究所の白倉和弘上級研究員は「外為証拠金取引の市場はまだまだ右肩上がりの状態。今後も成長が見込まれる」と述べた。

西村委員は、個人投資家の逆張り取引が通貨変動を緩和させる一助になっているとも指摘。「日本の家計が存在感のある投資家として誕生したことが国為替市場にも影響している」とし、何年も前、チューリヒの小鬼たちと言われたスイスの投機家が為替市場を振り回して「市場を不安定化させたと批判されている」のとは対照的だと話した。

バークレイズ銀行の梅本徹チーフFXストラテジストは、こうした日本の個人投資家の存在もあって「円はまだまだ落ちる」と語った。「1500兆円の個人金融資産のうち、まだ3パーセントしか海外投資に流れていない。まだまだ流れる余地がある」とし、円は今後1カ月で1ドル=125円に下落するとの見通しを示した。

ロンドン時間6日午前6時半(日本時間午後2時半)現在、円は対ドルで 123円15銭。対ユーロでは、1ユーロ=167円46銭と、過去最安値を付けた。