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7/3 CDO

ベアー・スターンズのシオフィ氏,CDOでつまずき花形運用者から転落
7月3日(ブルームバーグ):米証券会社ベアー・スターンズのラルフ・シオフィ氏(51)が運用する2本のヘッジファンドがあまりに好調だったので、何人かの投資家はベアー・スターンズで働く友人にファンドについて教えてあげた。40カ月連続の運用成績プラスという一方のファンドの実績に感心し、ベアー・スターンズもその社員もシオフィ氏のファンドに投資した。

シオフィ氏の同僚によると、ファンドの好成績のおかげで同氏の2006年報酬はベアー・スターンズの中でトップクラスだった。

それが今は、ベアー・スターンズのジェームズ・ケイン最高経営責任者(CEO)から同社がアドバイスした数百の機関投資家までが、住宅ローン担保証券(MBS)と債務担保証券(CDO)への投資で6月の最後の2週間にシオフィ氏のファンドに起こったことに驚愕(きょうがく)している。

アライアンスバーンスタイン・ホールディングの債券ファンドマネジャー、ライアン・フォスター氏は「たった1つの間違いが、人のイメージを変えてしまう」と話す。シオフィ氏の評判は今や、16億ドル(約2000億円)を使ってファンドの1つ「ハイグレード・ストラクチャード・クレジット・ストラテジーズ・ファンド」を首尾よく救済できるかどうかにかかっている。

同ファンドの救済にかかっているのは1人の花形運用者の運命やベアー・スターンズの株価だけではない。

ベアー・スターンズなどウォール街の証券会社はCDO市場の急拡大の恩恵を受けてきた。債券や融資債権、その他の資産をまとめて別の証券に組成するCDOの販売は2006年に5030億ドルと、3年前に比べ5倍に増えた。

急落

信用力の低い借り手を対象としたサブプライム住宅ローン担保証券を含むCDOの価格は、今年に入ってデフォルト(債務不履行)が急増するに伴って急落した。バンカーらはCDOのなかで最初に損失の及ぶ最も高リスクの部分「エクイティトランシェ」を「有毒廃棄物」とも呼んでいる。

高リターンを目指してCDOに投資したヘッジファンドや年金基金は、懸念を深めつつある。シオフィ氏のファンドはCDOの中で最も低リスクのトランシェに主として投資していたにもかかわらず、相場急落の影響を避けることはできなかったからだ。

シオフィ氏が2003年に資産運用部門に移った後に最初に設定したハイグレード・ストラクチャード・クレジット・ストラテジーズ・ファンドは、03年10 月-07年3月までに46.8%の利益を上げた。同氏は06年8月に、第2のファンド「ハイグレード・ストラクチャード・クレジット・ストラテジーズ・エンハンスト・レバレッジ・ファンド」を設定した。同ファンドは、設定後半年は約7%のリターンを上げたが、今年2月から損失が始まり、6月までには年初来の下落率が20%余りに達していた。

レバレッジ

いつ引き揚げられるか分からない借入金を使って運用していなければ、それほど深刻な状況ではなかったが、貸し手は6月半ばに追加証拠金要求や担保差し押さえに動き、事態はシオフィ氏が「ローラーコースター」と呼んだ慌ただしい状態になった。

シオフィ氏はそれでも運用者としての自身の評判を守れると考えていたもようだが、ファンドの損失をめぐる活発な報道合戦は同氏の足を引っ張った。ベアー・スターンズは同業のリーマン・ブラザーズ・ホールディングスからジェフリー・レーン氏(65)を起用し運用部門の立て直しを任せ、住宅ローン関連事業責任者のトーマス・マラノ氏(45)も投入した。シオフィ氏のベアー・スターンズでの生き残りは難しくなった。

結果がすべての業界で、同氏の不運に同情する声は少ない。フォスター氏は「まずい取引を幾つかすればそれで終わり。残念ながら、それがゲームのルールだ」と述べた。