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米国株(23日):ダウは続落、週間で昨年8月以来の大幅安(2)
2月23日(ブルームバーグ):米国株式市場ではダウ工業株30種平均が3日続落。週間ベースでは2006年8月以来の大幅な下げとなった。住宅ローンの債務不履行が拡大するとの懸念から売りが優勢になった。

  カントリーワイド・ファイナンシャル、リーマン・ブラザーズ・ホールディングス、ベアー・スターンズなど金融株が下げ、S&P500種株価指数は2週間ぶりの大幅な下げを記録した。業種別S&P500種の「金融サービス」を構成する88銘柄のうち78銘柄が下落した。

  J&Wセリグマン(ニューヨーク)で約10億ドルの資産運用に携わるマイケル・アルパート氏は「債務不履行問題が広がり始めると、どこまで拡大するか分からないとの懸念が強まっている。上昇銘柄と下落銘柄を比べると下落銘柄が増え始めている」と述べた。

  今週は消費者物価指数(CPI)が予想を上回り、利下げ期待が後退したことが売り材料となった。ダラス連銀のフィッシャー総裁は23日、インフレに警戒を続けると発言した。

ダウ工業株30種平均終値は前日比38.54ドル(0.3%)安の 12647.48ドル。S&P500種株価指数は同5.19ポイント(0.4%)下げて1451.19。ナスダック総合指数は同9.84ポイント(0.4%)下落して2515.10となった。

  今週はプレジデントデーの19日が休場となり、通常よりも短い4営業日となったが、ダウ平均は0.9%下落。S&P500種株価指数が 0.3%下げた一方、ナスダック総合指数は0.8%高となった。

             上昇する理由がない

  トレバー・スチュアート・バートン&ジェイコブセン(ニューヨーク)で7億5000万ドルの資産運用に携わるアラン・クラル氏は「基本的に今は相場が上昇する理由がない」と述べた。

  住宅関連消費財小売りチェーン2位のローズが上昇し、相場全体を下支えた。同社は減益ながら予想を上回る決算を発表。住宅市場が回復する可能性があるとの見通しを示した。

  ニューヨーク証券取引所(NYSE)では下落銘柄8の割合に対し上昇銘柄は5となった。売買高は約14億5000万株と過去3カ月の平均を 2.9%下回った。

  ローン貸出機関や保険会社、投資信託を含む「金融サービス」は 1.1%安と過去1カ月で最大の下落率となった。同指数は時価総額でS&P500種株価指数全体の22%を占める。

  信用力の低い個人を対象にした高リスクのサブプライム住宅ローンの債務不履行が全米で増加している。住宅価格の下落や金利上昇でローンの借り換えが困難になっていることが背景。サブプライム住宅金融大手であるHSBCホールディングスとニュー・センチュリー・ファイナンシャルは今月、債務不履行の増加が利益に悪影響を与える可能性があると警告している。サブプライムをめぐる状況が悪化するのではないかとの懸念が投資家の間で強まっている。

               懸念拡大

  ベル・カーブ・トレーディングのチーフ市場ストラテジスト、ビル・ストラッツーロ氏は「サブプライム問題の悪影響は広がらないとみられていたが、今はその見方に疑問符が付き始めている。信用力の最も低い個人から始まり、信用力の高い方にも広がりつつある」と述べた。

  米住宅金融最大手のカントリーワイドが下落。同社が米証券取引委員会(SEC)に提出した書類によると、アンジェロ・モジロ最高経営責任者(CEO)ら経営幹部3人が22日に合計9万6500株の自社株を売却した。

  刑事捜査

  DRホートンなど住宅建設株も下げた。

  KBホームは、ストックオプション(自社株購入権)付与の日付操作をめぐり、米連邦当局から刑事捜査を受けていることが、事情に詳しい関係者の話で明らかになった。

  米家電量販2位のサーキット・シティ・ストアーズも下げた。マイケル・フォス最高財務責任者(CFO)が4月に辞任すると発表したことが嫌気された。


欧州株:反落、企業利益をめぐって懸念強まる-クラリアント下落
2月23日(ブルームバーグ):欧州株式相場は反落。デンマークのビール会社、カールスバーグが利益の伸びが鈍化すると明らかにしたことや、特殊化学薬品製造で世界2位、スイスのクラリアントが発表した決算がアナリスト予想を下回ったことが下げ要因だった。

金融大手、スイスのUBSは1カ月ぶりの安値に下落。ドイツ2位の公益会社、RWEが下げ、公益事業株が過去7週間で最も軟調な展開となった。米消費者物価指数がエコノミストの予想以上に上昇したことで、早期の利下げ期待が後退したことが背景。

薬品メーカーのアクテリオンが、今年は恐らく減益となると明らかにしたことが嫌気され、下落。医薬品メーカー全体の下げにつながった。

ヘンダーソン・グローバル・インベスターズ(ロンドン)で約22億ドルの資産運用に携わるジョブ・カーティス氏は、「良いニュースの多くは既に株価に織り込み済みだ」とし、「相場押し上げの要因が見られないだけでなく、実際、一部の投資家の利益確定につながっている」と指摘した。

ダウ欧州株価指数は前日比0.1%下げて380.53。ダウ欧州50種株価指数は0.3%安、ユーロ圏の50銘柄で構成するダウ・ユーロ50種はほぼ変わらずだった。

利益見通し

カールスバーグは前日比5.4%安と、過去9カ月間で最も軟調。今年の利益の伸びが、マーケッティングや投資関連コストが原因で鈍化するとの見通しを示したことが嫌気された。

クラリアントは同4.8%下落。同社が発表した2006年10-12月(第4四半期)の決算は、利益が2300万スイスフランと、ブルームバーグがまとめた予想の5200万フランを下回った。原材料費やエネルギー価格の上昇が響いた。

アクテリオンは11%下げた。同社は、買収や従業員向けストックオプションに関連した経費が響き、今年の営業利益は恐らく最大7500万スイスフランとの見通しを示した。これは前年の2億6800万フランを大幅に下回る。

ファクトセット・リサーチ・システムズがまとめ今月発表した見通しによると、アナリストらはダウ欧州株価指数の構成銘柄企業の利益は今年、平均で7.6%増加すると予想している。これは1月時点の8.1%増から下方修正。昨年の利益の伸びは13.4%増だった。

欧州の自動車メーカー最大手、独フォルクスワーゲン(VW)は週間ベースでは8.3%上昇。最高95ユーロと8年半ぶりの高値を付ける場面もあった。同社が20日発表した2006年通期決算は、純利益が前年同期比で2倍以上に拡大した。

英独仏の株式指標

この日の英国FT100指数は前日比20.60ポイント(0.3%)高の 6401.50。FTオール・シェア指数は同9.30ポイント(0.3%)上げて 3321.39。

ドイツのDAX指数は同18.85ポイント(0.3%)高の6992.58。HDAX指数は同11.01ポイント(0.3%)上げて3627.13。

フランスのCAC40指数は同8.52ポイント(0.2%)値上がりし、 5716.38で終了した。


今日の国内市況:株式は午後上げて高値更新、債券軟調-円弱含み続く
  2月23日(ブルームバーグ):週末の東京株式相場は、午後の取引で上げ幅を拡大して続伸。日経平均株価とTOPIXは、ともに昨年来高値を更新した。オフィス需給改善期待などから不動産株が大幅高となり、三菱地所や住友不動産、三井不動産がそろって上場来高値を更新。三井物産や住友商事が史上最高値となるなど、大手商社株も業績期待と割安性が評価されて活況となった。海運株、電気・ガス株など配当利回りが評価される業種も反発。鉄鋼や非鉄金属も堅調で、米ハイテク株高の影響からエルピーダメモリやアドバンテストなど半導体関連も大幅高。売買代金トップのソフトバンクも急伸。

  しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹投信グループ長によれば、「金利の長期安定と為替の落ち着きとが重なり、企業業績の先行き不透明要因が解消されてきた。株価水準が切り上がり、需給面でも上値の売り圧力が低下するゾーンに入っている。TOPIXは足元の重要なポイントを抜けてくれば、 1850ポイントまで上昇が見込める」という。

  日経平均株価の終値は79円63銭(0.4%)高の1万8188円42銭、TOPIXは12.06ポイント(0.7%)高の1814.96。東証1部の売買高は概算で 29億5317万株。売買代金は同3兆5491億円で、2週間ぶりの高水準。値上がり銘柄数は1113、値下がり銘柄数は490。東証業種別33指数の騰落状況は、値上がり業種が26、値下がり業種が7。

  テクニカル指標から見た過熱感、前日にTOPIXが1991年来の1800ポイントを回復した目標達成感から、午前の取引では前日終値を挟んでもみ合ったものの、買い意欲は途切れず午後に入ると一段高となった。好調な企業業績による増額期待と、それに伴う増配期待が相場を押し上げ、日経平均は2000 年5月8日以来となる1万8200円台まであった。

  市場の買い意欲の強さを確認したのが鉄鋼株の動き。23日付の日本経済新聞朝刊は、鉄鋼大手の業績が一段と上向き、会社側計画を上回りそうだと報道。新日本製鉄は最高益となる見通しで1円の増配を行うなどと報じた。鉄鋼株は朝方こそ売りに押されたが、その後は切り返し、相場全般の安心感を高めさせた。不動産株の上昇も目立った。森ビルが22日発表した東京23区の大規模オフィスビル市場動向調査によると、2007年のオフィス供給量は前年比23%減の119万平方メートルに縮小見込み。低金利も当面継続するとして、収益環境の良好さが評価された。三菱地所は初の4000円乗せ。大手商社は売買高が急増し、三菱商事が5連騰。モルガン・スタンレー証券の業界強気判断も好材料。

  一方、損保株が安い。ドイツ証券では日本興亜損害保険と損保ジャパン、ニッセイ同和の3社の投資判断と目標株価を引き下げた。2004年3月期決算で粉飾決算を行った疑いがあると23日付の朝日新聞朝刊が報じた三洋電機が大量の売りから急落して東証1部値下がり率トップ。決算を受けてクレディ・スイス証券が投資判断を引き下げたドン・キホーテは同2位。

         債券軟調、米債続落や高値警戒

  債券相場は軟調(利回りは上昇)。前日の米国債相場の続落や高値警戒感から先物市場で売りが先行したほか、短中期債には日本銀行の追加利上げに伴う水準訂正で軟調となったことが相場を押し下げた。半面、月末接近に伴い、投資家から保有債券の年限長期化を狙った買いなどで超長期債相場は堅調。利回り曲線はフラット(平たん)化が継続した。

  岡三証券の坂東明継シニアストラテジストは、水準的に見てさらに上値を買い進むのは厳しく、需給が良好だからといってどんどん金利が低下する状況にもないと指摘。中短期債については、「ロンバート型貸出金利が0.75%に引き上げられており、これにある程度のスプレッドが乗るのは仕方がなく、利回り曲線もフラット化しそうだが、いつまでも続くわけではない」と話した。

東京先物市場の中心限月3月物は、前日比7銭安い134円68銭で始まった。その後、買いが増えると午前9時15分前後には5銭高い134円80銭まで上昇したが、直後に売りが増えると134円63銭まで下落した。午後の取引開始後は、中長期国債買い切りオペの結果を受けて売りが優勢になり、株式相場の上げ幅拡大や中期ゾーンの売りなどで一時は134円55銭まで下げた。結局は16銭安い134円59銭と、この日の安値圏で終了した。

現物債市場で10年物の284回債利回りは、前日比1ベーシスポイント低い1.655%で取引を開始。新発10年債利回りとしては、1月26日(1.65%)以来の低い水準となった。その後は1.655-1.66%で推移した。午後に入ると徐々に水準を切り上げて、2時すぎには0.5bp高い1.67%に上昇している。  中期債相場が安い。新発2年債利回りは午後に2.5bp高い0.84%に上昇。利上げで調達コストが上昇したことや、来週27日に2年債入札が実施されるため、持ち高調整の売りが出やすい。新発5年債利回りは午後に上げ幅を拡大し、一時は3bp高い1.23%まで上昇。

        円弱含み続く、欧米材料待ちで取引見送り

  東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=121円台半ばを中心に、 13日以来の円安値圏でもみ合った。日本銀行の金利調整が緩やかなペースにとどまるとの見通しが強まる中、円は他通貨との金利差を背景に弱含みに推移。ただ、円は主要通貨に対して16日以降一本調子に売り進まれたことから、円の下落スピードに警戒感が広がった上、欧米の材料を見極めたいとの意向もあり、積極的な取引は見送られた。

  みずほコーポレート銀行国際為替部の宮地崇調査役は、円絡みのイベントを消化して、ボラティリティ(変動性)の低さも戻り、絶対金利差に着目した円売り需要は根強いと指摘。その上で、「日本側の材料が出尽くした感があり、徐々に米国の動向に焦点が移行しつつある」と見る。来週発表される国内総生産(GDP)や住宅関連の指標が注目されるという。

  史上最高値の更新が続くユーロの対円相場についても、「当面の節目となる史上初の160円台乗せが時間の問題」(宮地氏)となるなか、この日はドイツでIfo経済研究所が企業景況感指数を発表する。市場の予想では2カ月連続の低下が見込まれており、予想通りとなれば、ユーロ買い・円売り持ち高の調整が促される可能性がある半面、予想外の上昇となれば、ユーロの新高値更新に弾みがつく公算もある。

  この日のドル・円相場は、午前の取引で1ドル=121円63銭を上値に利益確定の売りに押されてややドルが伸び悩む展開となり、午前10時15分には 121円40銭まで水準を切り下げた。ただ、ドルの下落局面では、国内輸入企業を中心に出遅れた市場関係者の買い需要が控えているとの観測もあり、その後は121円台半ばまで値を戻して推移した。午後の取引では121円65銭までドルが上振れして、13日以来の高値を付ける局面もみられたが、おおむね121円台半ばを挟んでのもみ合いが続き、日中の値幅はわずか25銭にとどまった。

  ユーロ・円相場は16日に付けた1ユーロ=156円24銭から、この日の東京時間早朝には1999年1月にユーロが発足して以来の水準(159円64銭)までユーロ高・円安が進んでいる。東京時間の取引では159円32銭までユーロが押し戻され、159円台前半を中心にもみ合った。