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12/1 司法ジャーナル 記事2

2006年11月27日号【ここが問題】
空港建設は利権の山、東京地検特捜部は名古屋談合から中部国際空港を舞台にした政官界の不正にメスを入れられるか


●東海談合のドン

 名古屋地検特捜部は8日、名古屋市発注の下水道工事をめぐる談合事件で、受注調整をしたとして、談合の疑いで、大林組名古屋支店の元顧問柴田政宏容疑者(70)を逮捕、元副支店長小林恵二容疑者(58)=別の談合罪の公判で保釈中=を再逮捕した。

 柴田容疑者は小林容疑者の上司で長年、東海地方の公共土木工事の談合を取り仕切った談合グループのドンとされる。柴田容疑者は市内の病院に入院していたが、特捜部は拘置に耐えられると判断したもようだ。病室も捜索した。

 関係者によると、談合疑惑は昨年入札があった複数の下水道工事で浮上し、柴田、小林両容疑者が関与した疑いがある。

●役人や暴力団にも影響力

 談合グループのドンは中部国際空港などの大型公共工事の受注を自由自在に操り、役人や暴力団関係者にも影響力を行使していたという。

「業界関係者によると、ゼネコン名古屋支店の「業務屋」と呼ばれる談合の「担当者」が01年早々、同市内の雀荘(じゃんそう)に集まり、マージャンをしていた。中部空港の空港島造成工事に絡み、柴田元顧問は「夏に出る工事で一番大きい工区を取ってもいいか」と漏らした。「ドンがいうなら」と周りにいた担当者たちはうなずいたという。

 愛知県企業庁が同年6月に発注した空港島造成工事3工区のうち、最大規模の工区を大林組を代表とする6社の共同企業体(JV)が約190億円で落札したが、これはマージャン店での「鶴の一声」によるものだったという。

 前年2月の空港島護岸等築造工事でも、同社を代表とする5社のJVが200億円を超えて落札。落札額は中部空港会社がその日に発注した4工区で最高額だった。」(朝日新聞中部版)

●東京地検特捜部は

 周知のように東京地検特捜部は水谷建設の脱税事件捜査で中部国際空港の不正の端緒を掴んだとされる。名古屋地検の大林組に対する家宅捜索で「宝の山」にぶち当たったといわれる。

 東京地検特捜部は福島県庁の捜査を終えた主力を慰労出張を名目に名古屋に移動させているとされる。勿論、出張は空港建設に絡む不正捜査が目的だ。

●鷲見一雄のコメント

「国際空港、まして名古屋のような大型の国際空港建設は利権の山、大物政治家やそれに連なる利権屋たちが見逃し、柴田容疑者のような談合屋のほしいままにさせていたはずはない。
 利権に群がる有象無象の存在は以前と少しも変わっていない。「ここが日本の問題」なのだ。突破口探しは容易ではなかろうが、既に水谷建設捜査で元大物の秘書らから端緒を掴んでいるという噂もある。ひょっとすると、福島、和歌山県知事以上の大物の疑惑が浮上する可能性もある。期待したい」