米金融・債券市場展望=新築住宅販売・ベージュブック・5年債入札が材料に
米金融・債券市場展望=新築住宅販売・ベージュブック・5年債入札が材料に
06/11/29 10:03
[ニューヨーク 28日 ロイター] 29日の米国債市場では、新築住宅販売と地区連銀経済報告(ベージュブック)、5年債入札が材料となる見通し。市場では、米景気の減速で米連邦準備理事会(FRB)が利下げを余儀なくされるという見方が強まりつつあるもようだ。 ロイターの調査によると、東部時間午前10時(1500GMT、日本時間30日午前零時)に発表される10月の新築住宅販売件数は104万4000戸と、9月の107万5000戸を下回る見通し。 アナリストらは、同統計で住宅市場安定化のサインが出てくるかどうかに注目している。28日に発表された10月の中古住宅販売は予想外の増加となり、住宅市場が落ち着きを取り戻しつつあるとの見方が強まった。 ベージュブックは同午後2時(1900GMT、日本時間30日午前4時)の発表予定。米景気が緩やかなペースで成長し続けていることを示した前回の報告から大きな変化はないとみられている。 アクション・エコノミクスのストラテジストらはベージュブックについて、「経済成長ペースの力強さについての見通しは、まちまちとなる公算が大きい」と予想している。 5年債総額140億ドルの入札は同午後1時(1800GMT、日本時間30日午前3時)。これに先立ち、28日に行われた2年債200億ドルの入札は、応札倍率が3.02倍と非常に好調だった。 アナリストらは、2年債入札の好調な結果は、5年債入札にとって良い前兆かも知れない、と話している。5年債の今年これまでの平均応札倍率は2.27倍で、外国銀行など間接応札者の比率は27%。 ニューヨーク連銀のガイトナー総裁は、同午前9時(1400GMT、日本時間午後11時)からリスク管理について講演する予定。
商務省は同午前8時30分(1330GMT、日本時間午後10時半)に第3・四半期の米実質国内総生産(GDP)の改定値を発表する。同四半期の成長率は速報値の1.6%から1.8%に上方修正されると予想されている。それでもなお、第2・四半期の2.6%を下回っている。 ただ、GDP改定値は債券相場にはほとんど影響を与えない公算が大きい。大半の投資家の関心は、第4・四半期の成長とクリスマス商戦での消費者動向に向かっているためだ。