10/16 司法ジャーナル

2006年10月16日号【都内有名物件】
十年一昔 Ｍ・Ｓ生

一般には鳥屋原清輝といっても記憶にないだろうが、山口組若頭宅見勝射殺事件で指名手配中に神戸六甲アイランド倉庫前で死体でこの６月頃発見された人物である。逃亡中の病死と報道されていた。所属していた中野会もなくなり、１９９７年におきた宅見事件の真相もまた遠くなったということか。
そして、１０月１４日秋田県で大阪府警手配中の古市朗容疑者が逮捕された。宅見事件の一年前ほどに大阪梅田で白昼の銃撃戦の一方の当事者であったとされる。古市容疑者は日本不動産地所の会長の護衛役、この会長を銃撃した山口組組員に応戦し射殺したとされる。
日本不動産地所の会長も山口組の元組員といわれ、当時も今も東京の不動産有名物件に日本不動産地所の登記がはいっていた。
古市容疑者もこの１０年誰の助けで逃亡していたのかと思うが、組織に忠実でもその組織が消えていくという悲喜劇がまた演じられているということである。
聖蹟桜ヶ丘をめぐる裁判も佳境のようである。経済ヤクザに汚染された物件の処理は本当に社会的コストがかかるものと言わざるを得ない。
聖蹟桜ヶ丘、真珠宮ビル、木利屋ビルといつになったらいわゆる物件ということになるのであろうか。