午後9時、友人の元へ着信

「ごめんなさい…見つからなくて…」

「本当にもういいんだ」

「わたし、ばかだから…」

「これ以上自分のことをばかだなんて言うな!」

「ごめんなさい…」

「ごめん!強く言うつもりはなかっ…」

最後まで言う前に電話は切れた…

友人は、自分のことを、

「ばか」

と呼ぶことを、彼女にやめさせたかった…
ましてや特に思い入れのあるわけでもない食玩なんかで…

両親はじめ、周囲から長い間「ばか」だなんて言われ続け、傷つけられてきた彼女の心は凝り固まっている…

それが切ない…


だが、タイミングが悪すぎた

再び彼女は電話に出なくなった


不安と自責と心配と…


日が変わろうという時間
おばあちゃんの家にちい姉ちゃんから連絡が入り、実家に連れ戻したという

                                                    続