わたしは地球人 Az-rider
バイクに乗りこの地域を調査している
今回訪れたのは戸隠神社
奥社は、幽玄な杉並木が魅力のひとつとなっている
いつもはひとりなのだが今回は違う
「いったい何分待たせるのよ!」
時間までまだあと5分ある
早く着いたのはそちらの都合だ
なぜこうなったのか、昨日の夜にまで時間はさかのぼる
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「女だからってバカにして、どんだけの時間と労力をこの仕事にかけたと思ってんのよ」
とある居酒屋のカウンター
そこでクダを巻いているのは自分の同僚だ
愚痴を聞くことに付き合った
「ね~、ちょっと聞いてる?」
話し半分に
「なに?」
なんでもない
「こうなったらパワースポットね、明日戸隠に行くわよ」
なぜにパワースポットなんだ?
それに善光寺さんにもパワースポットは…
「と・が・く・し」
了解した
「どうせバイクでしょ現地で待ってるから」
どうせとは失敬な
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入り口から時間にして約20分、奥社との中間地点の隋神門で、彼女に好意を寄せている後輩に入れ替わる
夕べ、彼女と別れたあと、すぐ彼に連絡して急遽こんなお膳立てをした
「やっぱり来て良かった」
「先輩!」
「遊佐くん?偶然ね」
彼女も彼のことは少なからず良く思っているが、歳上というのが彼女の中でなにかを躊躇させているようだ
後輩が振り返って頭を下げた
健闘を祈る
幸せというものは実は近くにあって、なにかのきっかけで気付くものなのかもしれない
彼女もしおらしくなって、わたしもきっとこれで解放される
このロクでもない素晴らしき世界…
缶コーヒーPOSS




