
「これのおかげなの。」
タティングレースのお教室をしていて
こんな言葉をいただくことがあります
「本当にそうなのよ。
これ(タティング)がなかったら
することがないんだから。
おかげさまよ。」
そう言ってくださるのは
もうかれこれ
8年ほどのお付き合いになる
M子さん
M子さんの指に異常が現れだしたのは
確か去年の秋冬あたりから
指先が冷たくなり
感覚が鈍くなって
折り曲げることに不自由が出るなど
そんな症状があると
伺って心配していました
本当に長いこと
気持ち良く
そして
いつも朗らかにレッスンにおいでくださり
たびたび美味しく新鮮な
果物やお野菜を差し入れしてくださって
わたしが人生で初めて
うどの調理に
チャレンジできたのも
他でもない
M子さんからうどをいただいたからでした
そんなM子さんの指に
包帯が巻かれて
レッスンにおいでになったときは
内心とてもショックでした
M子さんの身を案じることは
もちろんですが
タティングレースという
繊細な結びのレースのお教室なので
タティングレースができないと
わたしがM子さんにお目にかかれない、、、
はなはだ自分勝手ですが
そんな想いも湧くのです
お教室の生徒さんは
わたしにとってタティングの友であり
人生の先輩でもあり仲間でもあり
生徒さんであり時に先生でもあったりして
とても大切な存在です
それが
レッスンでお会いできないなんてことは
とても寂しいことです
お会いできなくとも
お元気でなにか楽しくお過ごしなら
喜ばしいことでもありますが
やはり体調不良などを伺うと
とても心配になります
M子さんは
それでもレッスンにおいでくださって
「みんながしてるところを
眺めているから。
自分のペースでやりますから。」
とお休みすることもなく
通ってくださっていました
パンパンに腫れた指先も
見ていたし
包帯が巻かれた 2本の指は
痛々しくはかなげでした
そんな中でもシャトルを動かし
課題も並々ならない仕上がりで
完成させてきてくださるなど
驚きでいっぱいでした
写メで病状を見せていただいたのですが
M子さんの指先は
壊死して先端がなくなっていたのです
身を案じつつ
して差し上げられることは
何もありませんでした
ですがレッスンでお目にかかれるので
経過報告を聞くことができ
回復していくという見込みを伺い
希望が持てました
夏休み中はたびたび思い浮かんで
「大丈夫かな、、」と
快方に向かうことを祈っていました
そして今日
夏休み明けのレッスンに
来てくださったM子さんの
一本の指から
包帯が取れて
指先が綺麗に再生していました
嬉しいながらも
びっくり!!
まだ包帯が残っている指も
同じように再生して
元に戻るとのこと、、、
人の身体の神秘と
辛抱強く耐えてきたM子さんに
心の中で拍手喝采でした!
本当に嬉しい✨✨✨✨
まだ痺れや感覚の麻痺はあるそうですが
それもきっとリハビリで
良くなると信じています
今日は本当に嬉しく
とても良い日になりました
わたしは
M子さんが
痛みや不安の中で
タティングをしてくださることに
無理をさせて
負荷をおかけしているのではないかと
一抹の危惧を抱えていたのですが
そんなわたしの内心を
見透かすようにかけてくださったのが
冒頭の言葉です
「これのおかげなのよ。」
と。
それはもうね
「生きてて良かったー✨」って
くらいの
わたしにとっては
これ以上ないねぎらいの褒め言葉、、、
そして
「そうなのよ!
ホントにそうなの。
おかげさまよ!」
と隣で畳み掛けるように
言葉を継いでくださったのが
腰の手術から
2度の復活をとげお教室に
復帰してくださっている
E子さんでした
お2人ともに
年齢を感じさせない
若々しいチャレンジ精神で
ハイレベルな巧緻性を発揮して
タティングもまだまだ上達して
いらっしゃる
そしてお2人ともに
ご自身の身体の限界ギリギリまで
老人施設で
入居者の方々に心を寄せながら
身を削るようにして
働いていてこられた方々なのです
こんな素晴らしい
人生の先輩方に
僭越ながら
タティングを教えるということを通して
逆に沢山学んで
教えていただいていると思います
今日は祝杯✨
そして
M子さんの完治を
予祝✨したいと思います