私が小学生🎒の頃、NARUTO📗が大流行しておりました。

自分自身はその頃はあまり興味がありませんでしたが

よく一緒にいた子が大のNARUTO好きで

魅力を聞かされていました。


そんな時期隣のクラスでは毎日泣かされている

男の子がいました。


「ヘチマって食べれるねんでー」

「えっ!?そうなん!?先生!食べれんの?」

「食べれません」

「え。。」


「俺んちなパソコン10台あんねんで!」

「嘘やん!見に行っていい!?」

彼の家に到着

「パソコンどこにあるん!?」

「ここ」

「え。2台しかないやん」


こんなようなことが重なり

彼はクラスメートのいじめの

標的にされてしまいました。

隣のクラスの自分は休み時間になる度に

泣いてうずくまっている彼を

見て見ぬ振りをしていました。

唯一、元ヤン?の女性教師の一喝だけが

騒動を鎮めていました。


その日、給食の前の手洗いをしに

友人と2人で手洗い場に向かっていました。

彼はその日も廊下の隅で泣いていました。

いつも通り見て見ぬ振りをして

手洗いを済ませ教室に戻ろうとしましたが、

彼をずっと見ていて無性に励ましたくなりました。


その頃ちょうどNARUTOで「ロック・リー」という

おかっぱ頭の激太眉毛のキャラクターが登場し

話題になっていました。

このキャラクターのモノマネをすれば

彼は笑ってくれるかもしれない。

私は彼の元に駆け寄り

付け焼き刃のモノマネを彼の前で披露しました。

今思えばそこまで興味がない漫画のキャラクターを

聞きかじった情報でモノマネをしているのですから

クオリティーはひどいものでした、、


モノマネのやり始めは彼も

「お前もいじめにきたのか」と

言わんばかりの形相でこちらを睨んでいました。

ですが、モノマネを繰り返している内に

彼自身が私が危害を加えるつもりがないことが

伝わってきたのか、彼の表情はだんだん緩んできて

笑顔が表れ始めました。


その横を元ヤン女性教師が横切りましたが

何も言わず通り過ぎていきました。

私は褒めてほしい、という欲求にかられ

声を張ってモノマネを続けました。

彼もものすごく笑顔になっていました。


後ろをチラッと振り向くと

女性教師が近寄ってくるのが見えました。

そこからは早かったです。

女性教師は私の胸ぐらを掴み壁へ追いやり、

「泣いてるやつおちょくって楽しいかっ!!!」


私は何も恐くありませんでした。

内心

「先生、見てみぃや。めっちゃ笑ってるで。

おちょくったんちゃうねん。励ましてん。」と

思いながら

「ちゃうよ先生。おちょくってないよ。な?」

と言い彼の方を振り向くと

先程の笑顔は幻?と思わせるくらい

鬼の形相で彼は私のほうを睨みつけていました。

「えーーーーっ!?なんでっ!!??」と

思う隙も与えず女性教師は

「何がちゃうねんゴラァ!!!」と言いながら

彼女の拳は私の胸元を貫くつもりなのかな?と思うくらいの強さで

壁へ押し付けてきました。


その日の給食は喉が通りませんでした。

先生が来てからの展開は

イタチの正体が明かされた時の衝撃と同じでした。