インドで日本のカレーライスを売ろうという一見荒唐無稽な取り組みは、2015年に東京に派遣されていたデリー生まれのインド人の発想から始まりました。ロビン・スリバスタバ氏は三井物産の社員で、当時2年の期間で東京に派遣されていました。彼は日本の食べ物を片っ端から食べてみようと思っていたものの、近くには英語メニューがあるレストランがなく困り果てていました。
たまたま見つけたのが道路向かいの CoCo 壱番屋（ココイチ）。インドのカレーとは全く違うものの、スリバスタバ氏はその美味しさに感銘を受けました。そして研修レポートにおいて「三井物産はこのカレー･チェーンをインドで展開すべきだ」と提言したのです。
私も日本出張時にココイチに助けられたことがあります。その時一緒に出張していたのはベジタリアンのインド人でした。実は日本でベジタリアン料理を提供するレストランを探すのは、けっこう難しいものです。ファミレスや居酒屋のメニューを見ても、多くの料理では何がしかの肉か魚が使われています。
昼飯時に空き腹をかかえてベジ料理店を探しあぐね、たどり着いたのがココイチ。ありました、ベジタリアン・カレー！同僚はホウレン草カレーを「うまい、うまい」と食べていました。その後の出張時には別のノンベジのインド人とココイチを訪れましたが、彼もチキン･カレーを完食していました。
デリー1号店のオープンは来年とのこと。日本人駐在員・家族や出張者の皆さんは是非ともインドで食べる日本のカレーライスを楽しんでいただければと思います。
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