ナレンドラ・モディ首相(68)が率いるインド人民党(BPJ)の勝利は概ねインドでも予想されていましたが、ここまで勝つとは多くのインド人が思っていなかったでしょう。
下院選挙です。543議席のうち、BJPは300議席に迫る勢い。これは前回2014年の総選挙結果を上回ります。事前予想では、単独では過半数は取れず、与党連合を組まないと政権を獲れないというものでした。
世の中には勝負強い人というのがいて、モディ首相も間違いなくその一人です。私がインドにいる間に経済的に最も迷惑を被ったのは2016年11月の高額紙幣廃止です。モディさんが突然「今から4時間後に500ルピーと1,000ルピーの紙幣を廃止します」と発表しました。円換算では800円~1,600円の価値の紙幣で、これらが国内流通紙幣の8割を占めていました。
それから2~3ヶ月はインド中が大混乱。中には家賃や借金を払えずに自殺した人も多数いました。私も引き出し制限のかかったATMに2時間並び、ようやく2,000ルピー(約3,200円)の現金を手にした記憶があります。この政策は賄賂など、自宅に蓄えられたブラック・マネーの駆逐を目的としていましたが、実際の効果は疑問視されています。
こんな無謀な政策を突然実施して、当時は国中から総スカンを食ったモディ首相が、結果としてこの選挙では圧勝です。大変な強運と言わなくてはなりません。
話が脱線しました。また安定したモディ政権が発足することで、多少のデコボコはあってもインド経済は基本的に右肩上がりで成長してゆくことでしょう。
約1ヶ月半の選挙期間の中で職場の同僚に「モディさん勝つかな?」とさりげなく聞いてみました。「勝ってほしい」というのが多数派でした。なぜそう思うかと聞くとある人は、「ともかく政権が安定していてほしい。野党・国民会議派が勝って安定政権となるなら、それはそれで良い」との答え。
実際、両党が主張する政策に大きな違いはなく、政治的混乱で物事が進まなくなることがいかにデメリットかということを、みんな骨の髄から知っています。
ともあれ、ようやく選挙結果が出て何よりです。これから多くのペンディング事項が動き出すはず、というより、そう信じたいです。インドの発展を興味深く見守ります。
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