凧糸が原因での死亡事故が続いています。2016年8月15日にはバイクに乗った22歳の男性がデリーで、凧糸が首に引っかかり転落死。同年8月16日には、別々の事故ですが、車のサンルーフから頭を出していた子供2人が凧糸で首を切られて死亡。
実はインドは凧上げが人気の国です。独立記念日などで各地で盛大に凧上げが行なわれ、私が住むアパートの敷地でもディワリ祭やプーリー祭の時には中央広場で多くの住民が凧上げを楽しんでいます。それはとても和やかな光景なのですが、その凧糸が実は大問題です。
最近主流なのが「マンジャ (Manjha)」といわれる中国製の凧糸で、実際の製造はインドで行なわれています。マンジャはナイロン製の糸で、ガラスや金属でコーティングされています。かつては綿の凧糸が使われていましたが、切れやすいとのことで今はたいていマンジャが使われています。
マンジャが強いので糸が切れないかわりに、人の首が切れるのです。当然人間以外にもハトその他の動物の犠牲が数多く報告されています。各州政府はマンジャの製造・販売の規制を検討していますが、法律の施行から実際に効果が表れるまでは時間がかかります。
この問題で腹立たしいのは、まず凧揚げをする者の無責任さです。きっと凧が思いもしないところに飛んでいってしまい回収不能となり、マンジャともども放棄・ほったらかしにしたのでしょう。そんな、運転者からは目にも見えない凶器が道路にピンと張られていたら、避けることはほぼ不可能です。
そして、製造・販売する業者の無責任さ。マンジャによる死傷事故は中国その他の国で既に起こっており、その危険性は当然認識できます。危険を承知でそんな凧糸を売るというのは、反社会性において違法ドラッグを売るのと本質的に変わりがありません。
インド各州、また国家レベルでの早急な対応を求めるものです。
[参考]
SAY NO TO CHINESE MANJHA
https://www.youtube.com/watch?v=knrBud7Tmik
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