2025年6月20日

岩波ジュニア新書

 

 

「紙に見放されたら自分の手でウンを掴め」

「小便器に立つアナタへ、フレーフレーもっとフレー」

 

 

東京都・奥多摩にある23か所のトイレの洗面台に置かれたハンドソープの容器すべてには、上のようなメッセージが張りつけてあるそうです。

 

 

「日本一観光用公衆トイレのきれいなまち奥多摩」をぶちあげた奥多摩市。

そんな言葉が詐欺じゃないかと思うくらい、最初はキレイとは言い難いトイレだったようです。

 

 

このトイレをピカピカにしたのがオピト(奥多摩市ピカピカトイレ)という団体で、著者の大井さんはその代表です。

 

 

はじめ、清掃会社の社員として入った大井さんは、トイレ清掃を告げられたその日、「人生終わった」と思ったそうです。

 

それでも、彼自身の心の変化そのままに奥多摩のトイレは生まれ変わります。

 

 

オピトの清掃スタイルは、床にはいつくばってトイレを磨き、寝転べるほどピカピカにするというもの。

 

綺麗なトイレを創るには

 清掃員の技術やスキルだけでは、到底綺麗なトイレは創れません。いかに利用者と一緒に協力できるかが、安心安全なトイレを創るためには必要不可欠なのです。トイレを利用したら「手を洗おう・手を拭こう・そして手をつなごう」

どんな体調の人が使ったかわからない公衆トイレで手を洗わずに出てくることは、とても危険なことと大井さんは言います。

 

 

特に男性の皆さん、トイレのたびに手を洗っていますか?

 

手を濡らすだけで、床にシャンシャンするのもNGです。なぜなら、床がぬれていると踏みたくなくて、便器から遠ざかる傾向があるからです。そうするとどうなるか・・・・もはや水なのか何なのかわからなくなって、ますます便器から遠ざかる・・・・

 

 

そういうものですか?

 

 

オピトの活動は地元の小学生も巻き込み、大阪の小学校との交流にもつながっていきます。

 

ちょっと独特な文章だなと思ったら、ライターじゃなくてご本人が書いています。

 

 

熱い思いに泣けます。

岩波ジュニア、よくぞ出してくれました。

 

 

 

 

 

 

おつき合いありがとうございます。