PHP研究所
軍事評論家?の小泉悠さんによる、ロシアに暮らす人々の紹介です。
見知らぬ人はとにかく警戒し、身内以外の人は信用しない反面、地下鉄では突然話しかけてきたり、困っていると異常に親切にしてくれたりと、ちょっとおもしろいロシア人。
〇〇人だから○○とは簡単に言えないと思いますが、現地で暮らし、ロシア人と結婚、子育ても経験した小泉さんの言葉には説得力があります。
第2章 ロシア人の住まい編
では、ソ連時代のフルシチョフカやスターリンカの様子が紹介されます。
スターリンカは高級住宅で、それなりの地位に住んでいる人が住めたようですが、常にKGBに監視され、住民が突然姿を消すこともあったそうで、そこは全体主義国家。まるでジョージ・オーウェルの『一九八四年』の世界のようです。
モスクワの地下空間や変わりゆく街並みについても詳述され、現代のロシアがどんな感じなのかうっすらと想像できる内容です。
第5章では、食生活について紹介されます。
二日酔いに効く「艦隊風スープ」とやらを作ってみました。
まず、鍋にお湯を沸かし、細かく切った人参と玉ねぎを煮ます。
そこにサバの水煮缶を入れ、塩、クローブの葉、黒コショウをこれでもかと入れます。
私は二日酔いにはならないので、ワインのつまみにしてみました。
カンタンで美味しかったです。
ロシアには朝鮮系の人もたくさん住んでいて、韓国料理を食べることができるそうです。
なかには、北朝鮮大使館が経営していると言われるお店もあって、大使館は現地での活動費を自分で稼ぎ、さらには外貨を本国に「上納」しているのだそうです。
客の大部分は、韓国や日本のビジネスマンで、盗聴されている可能性もあるのだとか・・・
続く、6、7章では、ロシアの国際関係や権力について、小泉さんならではの見解がさらっと展開されます。
戦争って、もちろんないにこしたことないんだけど、プーチンさんの気持ちもわかるような気もしてきて複雑です。
おつき合いありがとうございます。