幼い息子を亡くした夫婦。
夫は職も失い、妻は家を出ていく。
そこへ突然やってきた夫の妹が娘を預かってほしいと言って置いていってしまう。
娘は17歳。
奔放な母親と暮らしてきた少女らしい目をしている。
夫婦を演じるのはオダギリジョーと松たか子。
妹に満島ひかり。
その娘を演じる髙石あかりさんがいいです。
説明的でないのにだんだん話が見えてくる脚本もとてもいいのです。
映画は伯父と姪の少しずつ通い合う心を追っていきます。
多くは語らない
語られない余白を埋めるのは長崎の町の景色
オール長崎ロケなんだそうです。
男が家に向かういつもの坂道
行ったこともないのになぜか懐かしいのです。
坂の途中にあるタバコ屋のおばさんは声だけの出演です。
姪と過ごした夏の日々
一見変わらないように見える男の日常
みんないいんだけど、光石研の演技が光ります。
テレビでちょっと見るだけではわからなかったけど、この人、舞台で演じたらすごいんだろうな。
森山直太朗の奥さんを演じる人が舞台っぽくて浮いてる感じも好みです。
長崎といえばワワワワー
私はこのシーンが2番目に好き
もともと脚本なんですね。
早川書房から出ています。
早川書房といえばミステリーの印象が強いけど、創業者の早川清は文学・演劇青年で、1948年、演劇雑誌『悲劇喜劇』を創刊しています。
と、これは先月まで日経で清氏の息子さんで2代目社長の浩さんが書いていたので知ったこと。
ハヤカワ演劇文庫はその辺の書店ではあまり見かけないけど、本社の1階にあるカフェには置いてあるみたいです。
おつき合いありがとうございます。