先月の日経新聞『半歩遅れの読書術』は作家の吉本ばななでした。
最終回に「トンデモ本」として紹介していたのが、上の写真・左の『花とお金』です。
いかにもサンマーク出版という感じの本です。
この本の著者、須王フローラさんには、なんと花の妖精が見えるというのです。
花を飾ると妖精さんがお金を呼んでくれるらしい……
吉本さんの推薦の言葉を引用しますと、
「別にお金に結びつかなくても、花がきれいで家がいい感じだといいな、と思っていた私を突然の新感覚が襲った。酒量が半分になったのだ。これまでずっとお酒だけが友の人生を歩んできた私なのに! 信じられない。これまで検査で数値が悪くてがまんしたことはあっても、自発的にお酒を飲まないなんてありえなかったのに。なんだかわからないけれど、この本と花の力だなと思えてならない。少なくとも酒代が浮いたのは確かだ。読んだ人そして花を飾った人になにが起きるかぜひ試してみてほしい」
こんな惹句に引っかかりまして、フローラさんの前著とともに早速購入。
読みたくても、買えないと思ってる本が何冊もあるのに、「金」とつく本はすぐに買ってしまうあさましさ。
ざっと読んでみると、フローラさんは、なんと妖精ばかりか、人のオーラも見えるそうです。
オーラにはそれぞれ色があって、ゆらゆらしてるんだとか。
序章から「お金持ちをはじめませんか」とくるので、「はじめます、はじめます」と前のめりで読みはじめましたが、花を飾るだけで、金持ちになれると期待した私には、ちょっと肩透かしの内容です(笑)
気を取り直して、
気になった言葉をいくつかご紹介。
・お金はあなた自身
・あなたに必要のないことをすると問題が起こる
・「もっと自分を救いたい」がビジネスになる
・売り方の極意はただ「あなたを喜ばせる」ことだけ
・親と逆の「小さな選択」があなたの世界を変える
今のところ、新しいビジネスを始めるつもりはないんですが、生活のいろんな面で応用はききそうです。
フローラさんは81年生まれ
お子さんもいるらしくて、子育てに悩んだ経験から来るアドバイスも参考になります。
(子育てする予定もないんですが笑)
私が本書でなるほどと思った言葉は
愛とは、変えないということです
愛は、人も自分も変えない。
いいですね。
「あなたは、意地でも変わってはいけないのです」
とくるのですが、「言葉や所作は美しくしましょう」と続く、この矛盾。
ガサツな私は一体どうしたらいいんだ(笑)
まあ、著者はそんな表面的な話をしているのではなくて、私が本質を理解していないだけなのでしょう。
吉本ばななは、花を飾るようになって、酒量が半分になったそうです。
結果、お金が残るようになったと。
わたしは、趣味で習っているバレエの発表会を控えて、すでにほぼ断酒しておりますので、残念ながらその効果は検証できませんが、本書とともに、近所のスーパーに花を買いに走ったのはいうまでもありません。
『花を飾ると、神舞い降りる』のほうでは、切り花が長持ちするコツも紹介されていて、我が家では10日前に買った花が今も元気です。
吉本ばななは、もう一冊、『老犬とつづ井』(つづ井著、文芸春秋)というまんがも紹介していました。老犬の介護のために会社を辞めて実家に帰り、老犬を世話して看取るつづ井さんのお話です。
最初、日経のこの文章を読んだときは、吉本ばななも疲れてるんだなぐらいにしか思いませんでしたが、改めて記事を読み返してみると、この2冊から「確信をもって自分の人生を歩んでいく」ことを勇気づけられたとありました。
自分にとっての優先順位がはっきりしていれば、一瞬不安になっても道は必ず拓(ひら)けるということだ。
と、ここまで書いて、気づいたのですが、このところメルカリで出品しているものが売れる、売れる。
売れないだろうなと思いながら出していたモノまでが、バンバン売れていきます。
やっぱり妖精さん効果?
みなさんにも「読んだ人そして花を飾った人になにが起きるかぜひ試してみてほしい」です。
おつき合いありがとうございます。