2015年9月30日発行

新潮社

 

小説です。

大体の筋はこんな感じ。

 

5人抜きで大企業の常務となった芹澤存実。部下の小堺の不倫がもとで起きた情報漏洩事件をきっかけに、小堺の妻、珠美が近づいてくる。珠美もかつて芹澤の部下だった。珠美は芹澤を誘って肉体関係を持ち、それを材料に夫の解雇を考え直すよう迫る。しかし、芹澤は小堺を解雇し、自らも退職してしまう。

 

芹澤は妻子は持たないと言明し、珠美は子どもはつくらないと決意している。

 

彼らにはそれぞれ、幼いとき、心に刻まれた記憶があった。

 

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「私にとって一番大事なのは母なのよ。子供なんて作るヒマがあったら母にちゃんと親孝行してあげたいの」と言う珠美に「恩のある人にお返しをするのは人間として当然の話だ。子供に何かしてやるよりはずっとましだと僕も思うよ」と芹澤。

 

親子って何?

子供って?

夫婦って?

 

考えさせられます。

 

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この本を紹介してくれた人は、アメブロを始めた頃からのおつき合いでしたが、いろいろあってブログを閉じられました。

 

自分にとっての大切な本を大切に読まれていた方で、今もときどき思い出します。

 

私の感想が聞いてみたいとおっしゃってたけど、私も彼女がこの本を読んでどんなことを考えたのか聞いてみたかったな。

 

 

人は愛する以上に憎むことに長けた動物だ。世界から殺戮や戦争が絶えないのは、それが人間の本性に深く根ざしたものだからだ。(本文P8)

 

 

 

 

おつきあいありがとうございます。