ちょっと前のことになります。
笠間日動美術館で『藤田嗣治』展を見てまいりました。
笠間日動美術館は茨城県笠間市にある美術館です。
1972年、銀座・日動画廊の創設者、長谷川仁・林子夫妻により、創業45周年と金婚式を記念して、建てられたのだとか。
ちょっと~
金婚式に美術館って、すごくないですか。
これドアノブなんです。

どこを持つか悩む?
企画展の『没後55年 藤田嗣治展』

藤田の線、乳白色を堪能できる、全60点の展示です。
中でも個人蔵の《夢》(1956年)という作品に心ひかれました。
窓辺に横たわる裸婦は微笑を浮かべ、心地良い〈夢〉を見ているようです。
窓の手すりには8羽の小鳥。
雲が浮かぶ空を背景にさえずる声が聞こえてきそう。
窓にかかるカーテンの柄まで詳細に描き込まれ、油絵とは思えない透明感です。
ちょっと驚いたのは「勇敢なる神風特攻隊」と題する、戦争画。
藤田には従軍画家という側面もあったんですね。
(というか、いろんな方が従軍画家だった)
戦後、藤田は「戦争協力者」と批判され、日本を去ることになったようです。
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美術館は3つの建物で構成され、傾斜を生かした庭園には、彫刻像が並びます。

カフェではどのお店でも、モンブランの看板が出ています。
茨城県は国内の2割を産出する栗の産地で、なかでも笠間は、水はけのよい土地と温暖な気候により良質な栗がとれるそうです。
ふらりと入った酒屋のお姉さんの話では、小布施の栗も、実は笠間から出荷しているのだとか。
帰ってから調べると、長野の栗の出荷量は全国の3%程度だそうですから、長野産だけでは足りないでしょうね。
そんなこととはつゆ知らず、笠間焼の器で美味しいランチをいただいた私のお腹は、もうモンブランを食べる余裕がないのでした。
隣の席のお姉さんたちは、3人で1個をシェアしていました。
本当に山のようなモンブランです。
食後じゃなくても、1人じゃ、あの量は無理だなあ。
坂本九さんはこの地の出身だそうで、5時になると防災無線で「上を向いて歩こう」が流れるのだとか。
聞くことはできませんでしたが、盛りだくさんなプチ旅行となりました。
今日もおつき合いありがとうございます。