ちょっと前のことになります。

笠間日動美術館で『藤田嗣治』展を見てまいりました。

 

笠間日動美術館は茨城県笠間市にある美術館です。

 

 

1972年、銀座・日動画廊の創設者、長谷川仁・林子夫妻により、創業45周年と金婚式を記念して、建てられたのだとか。

ちょっと~

金婚式に美術館って、すごくないですか。

 
これドアノブなんです。
どこを持つか悩む?
 
企画展の『没後55年 藤田嗣治展』
藤田の線、乳白色を堪能できる、全60点の展示です。
 
中でも個人蔵の《夢》(1956年)という作品に心ひかれました。
 
窓辺に横たわる裸婦は微笑を浮かべ、心地良い〈夢〉を見ているようです。
窓の手すりには8羽の小鳥。
雲が浮かぶ空を背景にさえずる声が聞こえてきそう。
窓にかかるカーテンの柄まで詳細に描き込まれ、油絵とは思えない透明感です。
 
ちょっと驚いたのは「勇敢なる神風特攻隊」と題する、戦争画。
藤田には従軍画家という側面もあったんですね。
(というか、いろんな方が従軍画家だった)
 
戦後、藤田は「戦争協力者」と批判され、日本を去ることになったようです。
 
◇◇◆◇◇◆◇
 
美術館は3つの建物で構成され、傾斜を生かした庭園には、彫刻像が並びます。
 
 
山を望む景色も気持ちいい~
 
 
 
左がフランス館、右が日本館
 
 
画家のパレットが展示されているお部屋
 

国内外の著名画家が愛用したパレット画コレクションです。

長谷川が親交を深めた画家たちから譲り受けた、340余点という世界に例のない美術史的にも貴重なコレクションだそうです。

 
 
金山平三〈春霞〉1940年ごろ
 
 
 
奥谷博

 

 
佐伯雄三〈パリの街角〉

 

 

髙橋由一〈品川海晏寺紅葉図〉
 
 
アンリ・マティス〈パレット〉
 
 
 
 
ファン・ゴッホ〈サン=レミの道〉1889-90年
 
 
ポール・セザンヌ〈聖アントニウスの誘惑〉1874年
 
 
クロード・モネ〈チャリング・クロス橋〉1900年頃
 
 
クロード・モネ〈水びたしの草原〉1881年
 
 
ローマの胸像
 
 
屋上からの眺めです。
 
猫ちゃん
 
笠間は日本三大稲荷の一つ〈笠間神社〉の門前町でもあります。
 
古い町並みが、おしゃれなカフェや笠間焼のお店になっていて、街歩きも楽しめます。
 
「鍵などを誤って納めてしまう方がいます。今一度、中のものを確認してお納めください」との看板が
鍵を納めちゃったら、どうするんだろう
 
 
猫ちゃんがいっぱいいます。
資料館には、「猫が入るのでドアを閉めてください」との張り紙がありました。
 
 

 

 

カフェではどのお店でも、モンブランの看板が出ています。

 

茨城県は国内の2割を産出する栗の産地で、なかでも笠間は、水はけのよい土地と温暖な気候により良質な栗がとれるそうです。

 

ふらりと入った酒屋のお姉さんの話では、小布施の栗も、実は笠間から出荷しているのだとか。

帰ってから調べると、長野の栗の出荷量は全国の3%程度だそうですから、長野産だけでは足りないでしょうね。

 

そんなこととはつゆ知らず、笠間焼の器で美味しいランチをいただいた私のお腹は、もうモンブランを食べる余裕がないのでした。

 

隣の席のお姉さんたちは、3人で1個をシェアしていました。

本当に山のようなモンブランです。

 

食後じゃなくても、1人じゃ、あの量は無理だなあ。

 

坂本九さんはこの地の出身だそうで、5時になると防災無線で「上を向いて歩こう」が流れるのだとか。

 

聞くことはできませんでしたが、盛りだくさんなプチ旅行となりました。

 

 

 

 

今日もおつき合いありがとうございます。