9月に読んだ本を読書メーターさんにまとめてもらいました。
20冊くらいでしょうか。
全部おもしろかったです。
深遠な教えを繰り返しわかりやすく説いてくれる。呼吸に意識を向け、今ここにいること。ゆっくりと時間をかけて心に集中していくことによって、本当の自分に気づく。答えは外にあるのではなく、自分の中にある。「行動する仏教」を実践した師の教えは心に響く。
読了日:09月29日 著者:ティク・ナット・ハン
老人たちが通う海辺のクラブ。そこでは眠る美少女と一夜を過ごすことができる。友人に教えられ、通うようになった江口が、眠る少女の横で思い出す過去の女たち、娘のこと……。生と死、性。老人の夢なんだろうか、これは。他の2作も、ともにおもしろかったです。
読了日:09月22日 著者:川端 康成
ああ、このラスト。私は認めたくなくて覚えていなかったんだ。「鼠」は「僕」でもあったんだろう。「僕」自身が「鼠」を葬ったのだと思えば、少しは慰められる。おとなしく意志を持たないようにみえる〈羊〉は、民衆や〈場の空気〉を表しているのかもしれない。河口に残された50メートルの砂浜。「僕」のやるせない思いは、〈自分にも責任がある〉という問題を突きつける。神宮外苑の樹木伐採、高層ビルの隙間からのぞく小さい小さい空が思い起こされた。
読了日:09月21日 著者:村上 春樹
読了日:09月19日
2人の子供をフランスで育てる筆者が、かの国の教育事情を紹介する。フランスの教育が何でもかんでもいいわけではないことは強調するが、自分の頭で考えたことを文章にする技術を教えてもらえるのはうらやましい。中学でラテン語・ギリシャ語が学べ、高校生は哲学的な問いに対して、仮説を立て、論証するよう訓練される。入学式も卒業式もない、修学旅行は先生が企画し、気に入った生徒しか連れて行かない。コロナで行事がなくなったことを嘆く日本人とは発想が違いすぎ。おもしろい。
読了日:09月19日 著者:中島 さおり
岸本佐和子、吉田篤弘、浩美、三浦しをんの「ツミバツ読んでないよね」という雑談から始まった未読会。「読む」とはどういうことか。何をもって「読んだ」と云い得るのか、というバイヤールの著書みたいな深~い問題もはらみつつ(?)爆笑な内容。NHKの影絵を見たとかで知ったかぶる吉田浩美さん、三浦しをんさんの炸裂する妄想力には笑った。で、実際に読むのだが、読後の座談会も言いたい放題(笑)。岸本さんによると、ルージンのメンチカツみたいな髭は、英語では(骨付きの羊肉)となっているそうです。途中で、やっぱり本家を読みたくなって、私もついに『ツミバツ』を読了してしまいました。
読了日:09月18日 著者:岸本 佐知子,三浦 しをん,吉田 篤弘,吉田 浩美
新潮で上巻を読んだが、角川から米川訳が出ていることを知り、下巻はこちらで。読み終わってからしばらく呆然となった。こんな読書体験は久しぶり。一夜明けて考えれば、ラスコーリニコフの改心は唐突な印象だが、これは作者自身の経験を踏まえてのことだろう。上巻のラストで華々しく登場したスヴィドリガイロフはやはり重要人物だった。雪花石膏を焼くかまどとアブラハムを想起させる天幕……。静かな、キリスト教の世界観を匂わせながら物語は終わり、そして始まる。いや~読んだ人が「読め」というはずですよ。
読了日:09月18日 著者:ドストエフスキー
ブロ友さんが『時計のない村』を紹介してくださっていたので、手に取りました。時計がなかった村に異なる時間をさす2つの時計が入り込んだことによって生じた混乱と諍い。「時計は神様のやうになつてしまつたのです」という一文が深いです。表題の『赤い蠟燭と人魚』も、人魚の赤ん坊を拾って育ててくれたお爺さんとお婆さんが、思っていたより人でなしで驚きました。
読了日:09月16日 著者:小川 未明
②は読んでいましたが、こっちのほうがおもしろかった。自分の訳文に執拗に手を入れ続ける石井桃子。夏目漱石のマルジナリアは①疑問、②賛否、③思考に分けられるという。『ツァラトゥストラ』の「孤独は総じて罪である」に呼応して「孤独は罪でなく罰だ」。モーパッサンの本には「モーパッサンは馬鹿に違いない」との書き込み。刺激的。
読了日:09月15日 著者:山本貴光
「この1冊でわかる○○」のような本とは真逆のアプローチで、いろんな人のそれぞれの聖書の読み方が紹介されています。田川さんの経歴が何しろ興味深かったし、山形孝夫さんのおっしゃるギュツラフ訳とヘブライ語の時制の関係にはなるほどと思いました。やや専門的な話も多めですが、池澤夏樹さんが言うようにエピソードを「知っていれば」おもしろいというのは、そのとおりですし、橋本治さんが、聖書を読むと「命令されることにつかれる」から読み終わらないというのには笑いました。松家仁之さんの「まえがき」もよくて、「はじめて読む」人にはどうかと思うけど、お勧めです。
読了日:09月12日 著者:田川建三ほか
主に男性が自分を指す言葉として用いる〈僕〉。不思議な言葉だと思っていたので、その歴史と意味の移り変わりを追った本書はとてもおもしろかった。『古事記』や『日本書紀』にも用例があること、吉田松陰が好んで用いたということ、黙阿弥の作品でも使われていること、知らなかったこと、気がつかなかったことがたくさんあった。夏目漱石や村上春樹が自称詞を微妙に使い分けているとの指摘も興味深い。『つらいぜ!ボクちゃん』に言及されていないのが残念!
読了日:09月09日 著者:友田 健太郎
写真もいっぱいで読みでがありました。清家雪子さんの漫画「朔くん」もかわいい。朔太郎の観た映画や亀山郁夫さんによる「ロシア文学」とのかかわり、野村喜和夫さんによる「フランス文学はあまり読んでないんじゃないか」という指摘もおもしろい。ゆかりの地の地図などの資料も満載。
読了日:09月07日
日中運動して、しっかりお日さまを浴びる。「食事は7時から19時の間に済ませる」が難しいかな。「玉ねぎは腸でガスを発生させ、眠りを妨げる」らしい。
読了日:09月06日 著者:クリスティアン・ベネディクト,ミンナ・トゥーンベリエル
ちゃんと読んでみるとやっぱりすごいわ。ドストエフスキー、本当に殺ったことあるんじゃないの?と思わせる描写。いつの間にかラスコーリニコフに感情移入している私。「逃がしたい」と思ってしまって、ハラハラドキドキ。上巻のラスト「アルカージイ・イワーノヴィッチ・スヴィドリガイロフです。よろしく」誰?(笑)
読了日:09月05日 著者:ドストエフスキー
三國万里子さんの編み物の本に書かれたちょっとした文章がうまかった記憶がある。この本もしかり。三國さんにとって「「書く」ことは「編む」ことと似ている」らしい。編むように紡ぎ出された文章を読むのは至福の時間でした。
読了日:09月05日 著者:三國 万里子
大抵のことは調べればわかる時代。不安は知らないことから生じるから、知ってしまえば何のことはない。生まれてきたからには必ず死ぬ。備えあれば患いなしですね。
読了日:09月05日 著者:門賀 美央子
これはわかりやすかった。人物、背景まで知ることは理解に役立ちますね。
読了日:09月04日 著者:岸見 一郎
ババアはツラいよ! 55歳からの「人生エベレスト期」サバイバルBOOK (集英社文庫)
サザエさんのフネさんの年齢(52歳とも48歳とも)に衝撃。昔なら姥捨て山に捨てられてもおかしくない年齢。適度に体をいたわって感謝して生きよう。
読了日:09月03日 著者:地曳 いく子,槇村 さとる
保守とかリベラルとか、よくわかっていませんでしたが、本書を読んでスッキリしました。(していいのか?)でも、だから何?という感じなんですが……
読了日:09月02日 著者:宇野 重規
女帝 全24巻完結(芳文社コミックス) [マーケットプレイス コミックセット]
久しぶりに通読。一気読みしてしまった~元気をもらえますね。
読了日:09月01日 著者:倉科 遼 和気 一作
おつき合いありがとうございます。