2021年4月15日

春秋社

 

 

ティク・ナット・ハン

1926年、ベトナムに生まれ、平和運動家、詩人としても知られた禅僧。

1966年、ワシントンDCにてベトナム戦争終結の和平提案を行うが、戦闘中止を訴えたため、反逆者とみなされ帰国不能となり、以後40年、フランスにて亡命生活を送る。

 

 

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誰とでも簡単につながれる時代なのに孤独を感じている人がたくさんいると聞きます。

 

人々は目の前のことに意識を向けなくなり、実はどうでもいいことで頭がいっぱい。

 

頭の中のおしゃべりをほんの一瞬やめて、いまここにいる。

 

マインドフルネスの実践こそ、ブッダの教えの神髄かもしれません。

 

 

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2013年から2014年にかけての法話などが元となっている本書は、2022年、96歳で亡くなった師の静かな情熱に満ちた教えです。

 

呼吸に意識を集中して、「いまここ」を味わう。

 

自分の中に「空間」をつくることで、真に人とつながることができる。

 

そのための〈沈黙〉の大切さを説きます。

 

 

 

音楽には「休符」という音を出さない間がありますね。音楽にこの休符という無音の間がなかったら曲は台無しです。(~中略~)何も語らずに友と静かに座ることは、音楽に休符が必要なように、とても大事で、得難いものです。

 

 

 

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年をとるにしたがい、何事も上の空でやっていることに気づきます。

 

ご飯を食べるときも、スマホを見ながら、本を読みながら

 

それじゃあ、食べた気がしないわけだ。

 

 

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やさしい言葉で書かれた深遠な話です。

 

繰り返し読みたい一冊になりました。

 

 

 

 

 

 

おつき合いありがとうございます。