借金と仕事に追われ、家族と過ごす時間もままならない
崖っぷちのタクシー運転手シャルルがたまたま乗せた客は、92歳のマドレーヌでした。
行き先は、老人ホームです。
というと、金持ちのおばあちゃんにシャルルが助けてもらう話か・・・と思いきや、彼女の壮絶人生にはびっくりです。
マドレーヌが語る戦後のパリはGIが歩き、ジャズが流れ、男が女を殴ることもあり、離婚する人はまれでした。
※GI アメリカ兵を意味する俗語
フランスといえば、もっと自由な国かと思っていましたが、自由のために闘ってきた人たちがいたんですね。
マドレーヌもそんな一人でした。
彼女と語るうちにシャルルの心に戻ってきたのは、本当に大切なものを大切にする勇気でしょうか。
シャルルのタクシーが走るのは、マドレーヌの自宅があるマルヌ川沿いの住宅街から、老人ホームがあるクルヴォワまで。
パリを横断する約20キロの道のりを、彼女の人生を回想しながら走ります。
シャンゼリゼ大通り、エッフェル塔、ヴァンドーム広場etc.
映画を観ながらパリの街を走っているようです。
ラストは期待を裏切りません。
おつき合いありがとうございます。