図書館でこんな本を見つけました。
ANAの機内誌「翼の王国」に連載された、鹿島茂「稀書探訪」144回分のエッセイです。
古書蒐集家としても有名な鹿島さんの蔵書が紹介され、それにまつわるエピソードが展開されます。
鹿島さんが、フランスで古書を買うのに使ったお金(1,000万円とも言われる)を考えれば、税別4,000円というお値段も、安いものかもしれません。
その中で紹介されていたこちらの本も気になって、図書館で探したらありました。
こういう本は、私がいつも行くような駅ビルのチェーン店では見かけません。
いつもお世話になっている近所の図書館ですが、ありがたいことです。
鹿島さんといえば、きのうの夜、NHK Eテレの「趣味どきっ!読書の森へ 本の道しるべ (NHKテキスト)」という番組に、出演されていました。
鹿島さんの自宅を訪問して、話を聞くという内容で、どの部屋も本がいっぱい詰まった棚だらけです。
「コレクターにとって大事なのは?」という質問に、鹿島さんは「お金と思うかもしれないけど、長生きするってことなんですよね」と答えていたと思います。
長生きすればたくさん集まるし、ほかのコレクターが手放したものも手に入れることができるのだとか。
中学生では「日本文学全集」、高校生からは「世界文学」と、とにかく端から全部通読していったという鹿島さん。
「全部読みたい、全部集めたい」と、読み方も網羅的です。
最近、文庫化された本にこんなのもあって
古書の町、神田・神保町に住んでいたこともあるという鹿島さんが、その歴史を幕末から今に至るまでたどるものです。
横浜で生まれ育った鹿島さん
はじめて神保町を訪れたのは大学入学後だったそうです。
国鉄(今のJR)の神田駅で降りて、古書街を探しますが、三、四件の古書店しか見つからず、神保町といってもこんなものかと思って引き返したというエピソードが書かれているのは神田村通信
こちらも楽しいエッセイです。
お読みいただきありがとうございます。