図書館でこんな本を見つけました。

 

2022年5月25日
平凡社
定価:本体4,000円(税別)

 

ANAの機内誌「翼の王国」に連載された、鹿島茂「稀書探訪」144回分のエッセイです。

 

古書蒐集家としても有名な鹿島さんの蔵書が紹介され、それにまつわるエピソードが展開されます。

 

 

 
 
 
 
ほぼ挿絵かと思いきや、文章も細かい字でびっしり。

 

鹿島さんが、フランスで古書を買うのに使ったお金(1,000万円とも言われる)を考えれば、税別4,000円というお値段も、安いものかもしれません。

 

その中で紹介されていたこちらの本も気になって、図書館で探したらありました。

 

 

2017年4月10日
新潮社
定価:本体10000円(税別)
 
バルザックやフロベール、ゾラなどを読むうちに、彼らが描いたパリをこの目で見てみたいという願望が心に強く迫ってきたという鹿島さんですが、実際に現地に行って、その思いは「半ば」満たされたといいます。
 
「半ば」というのは、1851年12月2日、クーデターで全権を掌握したルイ・ナポレオン・ボナパルトによるパリ大改造によって、パリが大変貌していたためでした。
 
その変貌前のパリを、鹿島さんが手に入れたアドルフ・マルシアル=ポテモンの300枚の銅版画を中心に、復元します。
 

こういう本は、私がいつも行くような駅ビルのチェーン店では見かけません。

 

いつもお世話になっている近所の図書館ですが、ありがたいことです。

 

 

鹿島さんといえば、きのうの夜、NHK Eテレの「趣味どきっ!読書の森へ 本の道しるべ (NHKテキスト)」という番組に、出演されていました。

 

 

 

 

鹿島さんの自宅を訪問して、話を聞くという内容で、どの部屋も本がいっぱい詰まった棚だらけです。

 

「コレクターにとって大事なのは?」という質問に、鹿島さんは「お金と思うかもしれないけど、長生きするってことなんですよね」と答えていたと思います。

 

長生きすればたくさん集まるし、ほかのコレクターが手放したものも手に入れることができるのだとか。

 

中学生では「日本文学全集」、高校生からは「世界文学」と、とにかく端から全部通読していったという鹿島さん。

 

「全部読みたい、全部集めたい」と、読み方も網羅的です。

 

最近、文庫化された本にこんなのもあって

2017年2月25日
筑摩書房
定価(本体価格4200円+税)
 

古書の町、神田・神保町に住んでいたこともあるという鹿島さんが、その歴史を幕末から今に至るまでたどるものです。

 

 

横浜で生まれ育った鹿島さん

はじめて神保町を訪れたのは大学入学後だったそうです。

 

国鉄(今のJR)の神田駅で降りて、古書街を探しますが、三、四件の古書店しか見つからず、神保町といってもこんなものかと思って引き返したというエピソードが書かれているのは神田村通信

 

 

こちらも楽しいエッセイです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お読みいただきありがとうございます。