深い呼吸で頭が冴える
呼吸を整えると心が落ち着く
当たり前のような気もします。
本書によると、戦後、日本人の暮らしは大きく変わり、身体教育というものを置き去りにしてしまった。
日本にはもともと息の文化があるというのが筆者の主張で、「息づかい」「息を合わせる」「呼吸をつかむ」「息の長い」など、「息」や「呼吸」を用いた表現がたくさんあるのもそのせいだということです。
体に軸がないまま、心にぽっかり穴の空いた子どもたちがふえたのは、身体教育をおそろかにした結果だといいます。
試験をすると言えば「ムカツク」と言い、試験範囲を言えばまた「ムカツク」と言う。(中略)
「ムカツク」とは、みぞおちが固く胸につかえる感覚です。これは息を浅く吸ってばかりいることで、心身が平静な状態になれないのが原因です。
大人もそうじゃな~い
どうしましょ
「三・二・十五」の呼吸法
①鼻から息を3秒吸う
②2秒お腹の中にぐっと溜める
③15秒かけて口から細くゆっくりと吐く
この方法は齋藤さんが若いときからいろいろなところで修業し、勉強し、編み出した誰でもできる簡単で効果的な深呼吸方法だそうです。
呼吸を考える上で大切なのは、吸うことではなく吐くこと
そのためか、息を吐く時間がすごく長いです。
「三・二・十五」のワンセットを6回
2分かけて行うことで、そのうち慣れて、すぐに呼吸の感覚を呼び起こすことができるようになるそうです。
臍下丹田(せいかたんでん)に意識を持っていくのもコツ
丹田とはおへそから指三本下の位置で、ここに力が入っていることによって、少しのことでは動じないしっかりとした芯ができるみたいです。
腹が据わるっていうのかな
四、五十代の男性が集まった講演会で、齋藤さんが「臍下丹田を知っていますか」と訊いたところ、知っている人はゼロだったとか!
ほんとうか
半沢直樹だって、「重心は常に丹田、基本だろ」って言ってたよ。
呼吸法はうさん臭くて危険なのもあるらしいです。
子どもにもできて安全だという「三・二・十五」の呼吸法
私はここ数日やってます。
集中力が増したような……
お読みいただきありがとうございます。
平成20年4月25日発行
角川文庫