芸能界きっての「ドケチ」と言われる松本明子さん

節約は、実家の維持費のためだった!

 

松本さんの実家は香川県高松市にありました。

 

1972年、松本さんが幼稚園の年長さんのときに建てられたその家は、敷地90坪、総檜造りの平屋建て5DKで約3000万円

 

市の中心部から8キロ以上離れた小高い山の上にあり、源平合戦で有名な屋島をのぞみ、その先に瀬戸内海も見えるという立地です。

 

宮大工が建てた、お父さんこだわりの家でした。

 

ようやく仕事が順調になってきた松本さんがご両親を東京に呼んだのは27歳のとき。

 

ご両親は年二、三回ほどは夫婦で高松に帰って、家の手入れ、墓参りなどをしていました。

 

浮き沈みの激しい芸能界にいる娘に何かあっても、高松に家があればなんとかなるというご両親の思いもあったようです。

 

ところが、2003年8月、お父さんが亡くなり、4年後の2007年11月お母さんも亡くなります。

 

その後も松本さんは、ご両親の自分への思いを考えると実家を手放せず、固定資産税、庭木の手入れ、リフォーム代など、維持費ばかりがふくれていきます。

 

家を手放すきっかけになったのは2015年、「私の何がイケないの?」(TBS)という番組に出演したことでした。

 

 

番組のおかげか、家は600万で売却することができましたが、それまでにかけたお金は総額1800万円!

 

 

前半部分は松本さんが実家を手放すまでの体験記です。

 

後半は松本さんが専門家にお話を聞くという形で、空き家問題の実際や片づけの方法、地方にある先祖の墓じまいなどについて解説されます。

 

松本さんの素人目線の質問がわかりやすく、最近のお墓事情など、参考になりました。

 

 

実際に家の買い手がついてから慌てて実家の片づけをしたという松本さん。

 

専門業者があることも知らず、マネージャーさんや事務所のスタッフさんを動員して自力で片づけます。

 

東京と高松を飛行機で3往復

車でも片道10時間かけて7往復

 

廃棄した家財や遺品は2トントラック10回分

 

笑い話のようですが、実家は荷物が多くて泊ることができず、10日間の宿泊費もかかったそうです。

 

さすが「ドケチ」で有名な松本さん、細かい金額の記載もあり、リアルです。

 

 

日本の空き家は849万戸(2018年)、率にして13.%

7戸に1戸は空き家だそうです(総務省「平成30年 住宅・土地統計調査」)

 

2038年には空き家率が30%を超えるという予測もあるそうです(野村総合研究所「2040年の住宅市場と課題」)

そうなれば、4戸に1戸が空き家です。

 

 

「家を売るときの大原則は、なるべく所有期間を短くして、適切に管理すること」

NPO法人 空家・空き地管理センター代表理事の上田真一さんのアドバイスです。

 

令和4年6月10日発行

祥伝社

 

 

トロフィーや衣装

お母さんが撮りためた松本さんが主演している番組のビデオ

 

 

たてぶえやハーモニカ

お習字も達筆!

 

 

丸亀藩の藩士だった先祖の日本刀

大正時代の百人一首やカルタ

100歳まで生きた祖母の100年分の持ち物など

作家になりたかったというお父さんの書斎からは大量の本が

エロい本や雑誌は、漫画家のみうらじゅんさんがほしいというので、全部引き取ってもらったそうです。

 

 

 

 

お読みいただきありがとうございます。