6月に読んだ本を読書メーターさんでまとめてもらいました。
自分のための備忘録のようなものですが、お付き合いいただけたらうれしいです。
6月の読書メーター
読んだ本の数:15
読んだページ数:4118
信仰 (文春e-book)
「原価いくら?」が口癖のミキは、人が信じ込んでしまうものの現実を暴いては、周りから疎まれている。中学時代の同級生からカルトをつくろうと誘われ、同じく中学時代の同級生斉川さんに「私のことを洗脳して」と頼むが……信じている人に現実を見せるのは悪いことなのか。そもそも「現実」というのが何かと言わると難しいところですが、まあ、信じたい人は信じ続けるんでしょうね。
読了日:06月29日 著者:村田 沙耶香
すっごい感性だ。言葉の選択がすばらしい。「平日の明るいうちからビール飲む ごらんよビール これが夏だよ」
読了日:06月29日 著者:岡本 真帆
イギリス領ボルネオの首都サンダカンには日本人の娼館が9つあったという。その8番目が「サンダカン八番娼館」。女性史を研究する筆者が出会った町はずれに住む老女、サキさん。彼女こそ、「からゆきさん」としてサンダカン八番娼館で働いた経験のある女性だった。サキさんとの3週間の暮らしの中で聞き取った記録。先に映画を観たが、内容は原作に忠実。
読了日:06月29日 著者:山崎 朋子
辺境の売春宿で働かされたおキミさんの苦悩。南方で財を成すも自ら死を選んだヨシさん。戦前の日本の恥部として表に出ることのなかった「からゆきさん」の実態を当時の新聞記事なども引用しながら描き出していきます。詩人でもある森崎さんの表現力がすばらしいです。
読了日:06月28日 著者:森崎 和江
14歳で取得した危険物取扱乙主第4類を皮切りに18歳で100の資格を取得。「D級ハンドボール公認審判員」とか「アロマテラピー検定1級」とかあっておもしろい。勉強に必要なのは集中・集中・集中。「集中」とは意識の「無駄」を削ぐこと。「学習の合間にコーヒーを淹れる」「携帯に届いたメールを見てみる」「音楽をかけながら勉強する」全部「無駄」(笑)「自分と自分の暮らしを守ることができるのは、会社という組織でも国という枠組みでもなく、自分自身なのである」「資格とはその保有者に、大きな可能性を開くものです」。
読了日:06月26日 著者:永野 彰一
これ1冊できちんとわかるクラシック・バレエ入門 -大人のためのダンス・レッスン-
これはわかりやすいです。寝た姿勢で行うストレッチが役に立ちそう。Kバレエカンパニー監修。
読了日:06月25日
ダイアナ元妃の死をめぐる法病理学者として有名な著者が、法医学調査に関わった40年を振り返る。自身が関わった実際の事件をもとに書かれていて、スリリング。「人間として、私たちは知る必要がある。特殊な死について。死、全般について」
読了日:06月24日 著者:リチャード・シェパード
人類の起源 古代DNAが語るホモ・サピエンスの「大いなる旅」 (中公新書)
おもしろかった~。次世代シークエンサの実用化により、大量のDNAを高速で解析することが可能になった。この技術で2010年にはネアンデルタール人の持つすべてのDNAの解読に成功。古代DNA解析に基づいた人類集団の成り立ちに関する研究が加速化している。それによりわかってきたホモ・サピエンスの進化の道のり、古代の人々がどのように移動し、文化を形成したのかを説明してくれる。アジア集団、日本列島集団の起源など、まだまだわからない点も多い。
読了日:06月18日 著者:篠田謙一
体を鍛えることで脳を鍛える。長寿への鍵は1日64分の運動。「目的意識」「学ぶこと」「発見すること」で脳が活性化する。睡眠とリラクゼーション、脳に良い食事など。天才脳というよりは、ボケ防止の話のようだ。ビデオゲーム『ニューロレーサー』が認知症予防に効果があるなど、情報もちょっと古かった。
読了日:06月17日 著者:サンジェイ・グプタ
「何を読むか」ではなく「なぜ読むか」。人生やビジネスに生かすことを前提に15分で読む。自分が著者だったら、主人公だったら、どう考え行動するかなどをイメージしながら読む。運命の1冊に出会うまでは選書眼を鍛えるために多読・速読する。3万冊から選んだ「お金」と「時間」から自由になるための9冊の本として『成功への四つの公式』『60分間・企業ダントツ化プロジェクト』『光の存在……』『バシャール』など。目新しいことは書かれていないが、よくまとまっていると感じた。
読了日:06月17日 著者:望月俊孝
スポーツにまつわる8つの短編を収録。表題の『シャガールの馬』はもちろん、すべておもしろい。『海の中道』はマラソンの話。「人に音楽の好き嫌いがあるように、マラソン選手はその選手固有のリズム感覚を持っている」わかる気がする。
読了日:06月15日
「パパのようにヒット曲をたくさん作って有名人になりたい」偉大な作曲家・宮川泰の息子である宮川彬良さんの自伝的エッセイ。メロディーというものが書けず、尊敬する父からは「お前には歌心というものがない」と指摘され、「ホントに俺の子かと思うよ」とまで言われたという。蜷川の舞台『身毒丸』がエポック的な作品になった。バレエ団の稽古ピアニストをされていたことは知っていたが、プリエに《シェルブールの雨傘》を取り入れた伴奏は好評だったとか。タンデュに『コーラスラインの《ワン》』を使うのはここから来ていたのか。
読了日:06月14日 著者:宮川 彬良
イギリスの生物学者マーリン・シェルドレイクによる初著。ジャングルをはいつくばって菌類を調査する。植物の陸上進出は菌類のおかげとか、菌類コンピュータの話はおもしろかった。菌類を知ると自他の区別も曖昧になり、生死の線引きも怪しくなる。興味深い。
読了日:06月09日 著者:マーリン・シェルドレイク
『週刊文春』と『文藝春秋』の編集長を経験した元文春社員による回想録。「政界スキャンダルに圧力はあるか/貴花田と宮沢りえの「破談の真相」」など、週刊誌の見出しみたいな目次にそそられる。「新幹線を止めた野村克也とサッチー」とか、予定が1時間だけ空いたので、部屋を用意してという林真理子が、1時間きっちりで「夜更けのなわとび」を仕上げるエピソードなどおもしろかった。
読了日:06月08日 著者:木俣 正剛
競馬会のことに詳しいわけではないですが、とてもリアルに描かれているように思いました。ヤクザの登場シーンはハラハラしましたが、そこら辺はご都合主義的だったかな。競馬をまったく知らない人でも楽しめると思います。レースの種類や馬券の買い方もちらっと出てきて、親切。
読了日:06月08日 著者:馳星周
お読みいただきありがとうございます。