4月の読書メーター
読んだ本の数:30

 

先月もご訪問ありがとうございました。

4月に読んだ本を読書メーターでまとめていただきました。

今回も長くなりそうです。



今夜 凶暴だから わたし (ちいさいミシマ社)今夜 凶暴だから わたし (ちいさいミシマ社)
ミシマ社から「ちいさいミシマ社」レーベルで出ている買取本。澤愛子さんの挿絵がすてき。
読了日:04月29日 著者:高橋久美子


 

怖くて眠れなくなる元素怖くて眠れなくなる元素
森永ヒ素ミルク事件、四日市ぜんそく、イタイイタイ病など、「元素にかかわる公害問題」「粗悪な工業製品を食品に使った中毒事件」などを取り上げ、注意を喚起する。ヨーロッパでラジウムを研究している科学者が命を落としていることがアメリカでは話題にならず、ラジウムを扱った工場で働いていた女性たちがなくなっていたことを本書で知った。地球への天体衝突、核戦争の危機、放射能を生じる資源レアメタルに頼るグリーンテクノロジーなど、これからの課題も提起する。中学・高校で教鞭をとっていた筆者の説明はとてもわかりやすい。
読了日:04月28日 著者:左巻 健男

 


日本でわたしも考えた:インド人ジャーナリストが体感した禅とトイレと温泉と日本でわたしも考えた:インド人ジャーナリストが体感した禅とトイレと温泉と
インド出身でEU勤務の夫を持ち、北京、ブリュッセル、ジャカルタに滞在経験のある筆者が、2016年から2020年まで暮らした日本での日々をつづる。金継ぎ、座禅を体験したり、小学校の掃除の習慣を考察したり、独自の視点が楽しい。郊外の狭い住居に住む友人やインド人として区議会議員に当選したよぎさんへのインタビューなど、内容はインド映画のように盛りだくさん。

読了日:04月27日 著者:パーラヴィ・アイヤール

 


エリック・ホッファー自伝―構想された真実エリック・ホッファー自伝―構想された真実
皿洗い、オレンジ売り、綿花摘み、干し草作り、砂金洗いなどの仕事を転々とし、本を読み、文章を書く。日々の暮らしも刺激的だが、出会う人々の話がまたおもしろい。巻末のインタビューでは日本より先に高齢化社会を迎えていたアメリカでの老人問題に対するホッファーの考えも示される。いつか読み返したい。
読了日:04月25日 著者:エリック ホッファー

 


「読む」だけで終わりにしない読書術 1万冊を読んでわかった本当に人生を変える方法 【kindle特典動画付き】「読む」だけで終わりにしない読書術 1万冊を読んでわかった本当に人生を変える方法 
頭から読まなくていい。全部読まなくていい。問題を明らかにして解決するための読書です。問題そのものがわからなくても使える方法も説明されています。実践する内容としては、仕事のパフォーマンスを上げるための体調管理に関するものが多い印象です。朝散歩、瞑想、リセット運動、空腹の時間を作って内臓を休ませる、なるべく白い炭水化物をとらないあたりは、いまや常識でしょう。紹介されるお二人が選んだ最強の3冊の部分からは、ちゃんとした本も読んでることがわかります。
読了日:04月25日 著者:本要約チャンネル

 


人生の節目で読んでほしい短歌 (NHK出版新書)人生の節目で読んでほしい短歌 (NHK出版新書)
卒業、結婚、出産、退職、介護、病気、死など、人生の節目節目に歌人が詠んだ歌を通して、自分が直面したときに違った視点からものがみられるという。こういう視点で集めた歌集もおもしろい。読了日:04月24日 著者:永田 和宏

 


梁塵秘抄 (光文社古典新訳文庫)梁塵秘抄 (光文社古典新訳文庫)
はじめて読む『梁塵秘抄』が本書でよかったのだろうか。うん、よかったのだろう。軽く読めておもしろかった。
読了日:04月23日 著者:

 


知らなかった! 驚いた! 日本全国「県境」の謎知らなかった! 驚いた! 日本全国「県境」の謎
四国には愛媛と高知の二県しかなった。奈良県は日本地図から姿を消してしまったことがあった。かつて石川県は日本一人口の多い県だった。明治新政府によって解体された五畿七道が現在の形になるまでの悲喜こもごもが紹介される。中でも興味深かったのは四国。讃岐と阿波のそりの合わなさ、讃岐と伊予の風土、習慣、人情の違いなど、隣あわせて住む人たちにもいろいろな感情がある。難しいもんですね。
読了日:04月22日 著者:浅井 建爾

 


コンビニ断ち・脱スマホ●便利さはほどほどでコンビニ断ち・脱スマホ●便利さはほどほどで
脱スマホの部分が興味深かった。旅行先で立ち寄る場所、食事をどこでするか、足で探す楽しみも忘れたくないものだ。ノスタルジーではなく、人として生き物として、不便を楽しむ余裕を持ちたいと思った。
読了日:04月22日 著者:黒沢 大陸

 


アレクシエーヴィチ『戦争は女の顔をしていない』 2021年8月 (NHK100分de名著)アレクシエーヴィチ『戦争は女の顔をしていない』 2021年8月 (NHK100分de名著)
原作本をひとりで読むのは精神的にきつかった。本書は助けになった。
読了日:04月21日 著者:沼野 恭子

 


戦争は女の顔をしていない (岩波現代文庫)戦争は女の顔をしていない (岩波現代文庫)
年端もいかない少女たちがプロパガンダによって前線に行くことを自ら望む。なんということだ。戦後、触れられていなかった女のいた戦場を500人を超える証言者からの聞き取りをもとに構成。妊婦も乳飲み子を抱えた母親もいた。人はなぜ戦争を終わりにできないのだろう。
読了日:04月21日 著者:スヴェトラーナ アレクシエーヴィチ

 

 

合戦図 描かれた〈武〉合戦図 描かれた〈武〉細部まで書き込まれた絵巻、屏風絵。美術館や博物館で立ち止まってみるだけではわからない細かな点も確認できた。日本で紹介されることがなかった図版も含まれているという。解説も詳しく興味のある部分しか読まなかったがわかりやすかった。

読了日:04月21日 著者:

 


神社は警告する─古代から伝わる津波のメッセージ神社は警告する─古代から伝わる津波のメッセージ
東日本大震災で津波が遡上し浸水したラインに並ぶ神社。ある神社は1000年以上前の津波被害の記憶を後世に伝えていた。歴史に学べば「想定外」という言葉も当たらなかったわけだ。自然に畏怖の念を抱き、災害をうまくやり過ごそうとする先人の知恵に学びたい。

読了日:04月20日 著者:高世 仁,吉田 和史,熊谷 航

 


精神科医が教える病気を治す 感情コントロール術精神科医が教える病気を治す 感情コントロール術
病気は敵ではない。「闘病」そのものがストレスになり、病気を悪化させる。病気が治るとは、病気の前の状態に戻ることではない。怒りっぽいと病気のリスクが高まるというのはよくいわれることだが、怒りをしずめるのに役立つ呼吸法は20秒呼吸法。5秒吸って15秒吐く。吸う:吐くが1:1の深呼吸だと交感神経が優位になって逆効果というのは知らなかった。感謝、親切、笑顔を心がけてストレスに対処するホルモンを活性化させたい。結局、人のためが自分のためになる。

読了日:04月19日 著者:樺沢紫苑

 


マリー・アントワネットの衣裳部屋マリー・アントワネットの衣裳部屋
衣裳から読み解くアントワネット。当時のモードなども知ることができておもしろかった。読了日:04月17日 著者:内村 理奈

 


どうぶつおやこ図鑑どうぶつおやこ図鑑
絵がかわいい。多様な動物の出産や子育てについて知ることによって、人間の子育てももっと自由でいいのではないかと思った。
読了日:04月16日 著者:Maja Safstrom

 

 

白
白があるのではない。白いと感じる感受性があるのだ」白という感受性を探ることによって、日本の文化の中に、驚くべき多様さで織り込まれている白に気づき、静けさや空白の言葉がわかるようになり、そこに潜在する意味を聞き分けられるようになるという。「阿吽の呼吸」「根回し」「腹芸」を高度なコミュニケーションと肯定的にとらえるが、現実にはその中に抑制のきいた美があることはまれだろう。最終章の禅寺の白さを維持する清掃そのものの中に美しさが見いだせるという考えには共感した。
読了日:04月14日 著者:原 研哉

 


奇跡奇跡
美しいヒロイン。パリ在住の裕福な写真家。夢のような実話。
読了日:04月13日 著者:林真理子

 


腎臓が寿命を決める 老化加速物質リンを最速で排出する (幻冬舎新書)腎臓が寿命を決める 老化加速物質リンを最速で排出する (幻冬舎新書)
「老化が加速した」マウスには、ある遺伝子(クロトー遺伝子)が欠損していた。クロトー遺伝子は体内の余分なリンを腎臓から尿中に排出するのに必要な遺伝子。そのことから、「リンが老化を加速させる」物質なのではないかという仮説を立て、研究した成果をわかりやすく説明してくれる。一人ひとりができることは、食品添加物に注意し、リンの摂取をなるべく減らすこと。骨からリンが溶けださないように運動すること。やるべきことは当たり前すぎるのだが、腎臓の話はおもしろかった。
読了日:04月10日 著者:黒尾誠

 


世界で一番美しい野生ネコ図鑑: 広大な草原・密林で躍動する (ネイチャー・ミュージアム)世界で一番美しい野生ネコ図鑑: 広大な草原・密林で躍動する (ネイチャー・ミュージアム)
大判なので写真がド迫力。食物連鎖の頂点にあるネコが汚染物質を体内に蓄積しやすいこと、鯨類と同様、薬物を代謝・排泄する機能がないことなど、興味深かった。

読了日:04月09日 著者:水口 博也,秋山 知伸

 


大衆運動 新訳版大衆運動 新訳版
「大衆運動」というタイトルがわかりにくかったが、宗教的な運動や社会革命、民族主義的な運動などを指す。本書によると、それらに見られる特徴的な傾向は共通している。とりわけ初期の運動の中心となる「忠実な信奉者たち」は「欲求不満を持つ人々」。現状に満足しない人々は将来に希望を置く。60年前に書かれた書物だが、分断と偏狭がはびこる今こそ読んでよかった。

読了日:04月08日 著者:エリック・ホッファー

 


史上最高のストレッチ史上最高のストレッチ
タイトルがいまひとつだけど、なかなかよかった。柔軟性を高めるためのストレッチではなく、痛みや違和感を取り除くためのストレッチ。首、肩、腰の痛みから、膝関節症、脊柱管狭窄症まで。痛みのある人はやってみる価値あり。
読了日:04月08日 著者:野上 鉄夫

 


死にゆく人の心に寄りそう 医療と宗教の間のケア (光文社新書)死にゆく人の心に寄りそう 医療と宗教の間のケア (光文社新書)
人が医療技術を使わないで亡くなるとき、人に何が起こるか。死が日常から切り離されている今、知っておきたいことが書かれていた。
読了日:04月05日 著者:玉置妙憂

 


喜ばれる人になりなさい 母が残してくれた、たった1つの大切なこと喜ばれる人になりなさい 母が残してくれた、たった1つの大切なこと
《「どうしたらお客さまが本当に喜んでくれるのか?」それをまず考えて、「非効率の追求」を続けると、事業がどんどん大きくなっていった》たこ焼き屋からベストセラー作家になるまでの筆者の半生。成功の裏には母の言葉があった。いや、このお母さんは裏の人ではない。特典映像も見ました。美しいお母さま。この人の本は、だから売れるんだと納得。

読了日:04月04日 著者:永松 茂久

 

 

外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術
1章①成果を出すには「2種類の読書」が必要。(ビジネス書の古典と教養書)②本は「2割だけ読めばいい」③読書は投資。④「忘れる」ことを前提に読む。⑤5冊読むより1冊を5回。古典の解説書は古典の代わりにならない。ベストセラーは読まない。4章:好きな本を読んで差別化。5章:教養書はいつ役立つかわからないので「イケス」に入れておく。具体的なイケスのつくり方など、やるやらないは別として参考になった。100冊並行読みのパートナーは積読タワー。棚に差すと読まないは実感してます。
読了日:04月03日 著者:山口 周

 


人は聞き方が9割人は聞き方が9割
「人は安心できる環境で自分の話を聞いてもらいたいと思っている」そんな基本的なことを押さえ、何を話そうかなどと悩むのではなく、人の話を聞くことの大切さを説く。内容よりも「感情」を聞く《聞いてくれる人がたった1人でもいることで救われる人がいる》

読了日:04月03日 著者:永松 茂久

 


俺の上には空がある広い空が俺の上には空がある広い空が
冤罪で29年の刑務所暮らしは重い。その間に両親を亡くされたことも切ない。しかし、筆者は前向きだ。「何を得ても、良いことばかりではない。何を失っても、悪いことばかりでもない。得ることにこだわらず、失うことを恐れず、今ある自分の毎日を尊いものとして生きられるか、それが大事なのだと思う」これまでの人生を、獄中生活も含めて幸せだったと振り返る。読めばその意味がわかる。
読了日:04月02日 著者:桜井昌司

 


永遠の詩08 八木重吉永遠の詩08 八木重吉
『春』桃子/お父ちゃんはね/早く快くなってお前と遊びたいよ/『ふるさとの山』ふるさとの山をむねにうつし/ゆうぐれをたのしむ/
読了日:04月02日 著者:八木重吉,井川博年

 


「一万円選書」でつながる架け橋 北海道の小さな町の本屋・いわた書店「一万円選書」でつながる架け橋 北海道の小さな町の本屋・いわた書店
具体的な選書の手順を実例をとおして公開。選書以外の様々な取組も紹介。物語が書かれたハンドクリームの販売など、次々とアイデアが湧いてくるのは本をたくさん読んでるからだろうか。苦労もおありだろうが、ワクワクが伝わってくる。
読了日:04月01日 著者:岩田徹

 


永遠の詩07 萩原朔太郎永遠の詩07 萩原朔太郎
朔太郎をこういう形で改めて読むのもいい。アーサー・ビナードさんのエッセイ「そのこころは?」がよかった。
読了日:04月01日 著者:萩原朔太郎,高橋順子

 


お読みいただきありがとうございました。