人前で話したことのある方ならご存じだと思います。
腕組みをした聴衆が真顔で聞いていると、とても話しにくいものです。
笑顔でうなずきながら聞いてくれる人がいると、ずっと話しやすくなります。
ふだんの会話でも大切になってくるのは、やはり聞き方でしょうか。
『人は話し方が9割』が爆売れした永松茂久さん
★相手との共通点は「食べ物」「出身地」「ペット」で探す
★心に響く自己紹介の作り方、3つのステップ
★最強のネタ帳「しくじりリスト」を作る
★話し上手な人は、余計なひと言を言わない
★正論は「ストレート」ではなく「変化球」で伝える
など、興味深い内容で100万部を突破し、2021年日本で最も読まれた本として、ビジネス書売上ランキング1位に輝きました。
第二弾は『聞き方』です。
「話し方」?「聞き方」?
どっちが9割やねん!と突っ込みたくなりますが、筆者の主張は一貫してます。
大前提として、人はみんな自分が好き。
自分の話を聞いてもらいたいと思っている。
だから、人の話をちゃんと聞ける人が必要なんです。
①違う意見の人を否定しない
②自分の常識を押しつけない
③話す相手と競わない
④結論を焦らない
⑥さえぎらない、話を変えない
⑦心を折るツッコミはしない
⑨「ここだけの話」は絶対、人に言わない
基本的なことばかりですが、案外できていないものです。
聞き方を少し変えるだけで、コミュニケーションがぐっと楽になることがわかります。
注意として、いきなり苦手な人の話を聞かないこと。
愚痴っぽい人や人の悪口ばかり言う人の話を聞いて、消耗する必要はありません。
それより、「身近な人」「大切な人」の話を聞くことから始めて、自分の周りに温かい輪が広がるといいですね。
「身近な人」が愚痴っぽかったら?
う~ん、難しいですね笑
ちなみに本書によると、男性のほうが聞くことが苦手だとか。
「ねえ、聞いてる?」って言われる人、改善の余地ありですよ。
同じ著者による『喜ばれる人になりなさい』も読んでみました。
帯の惹句には「編集者が5回泣いた」
こういうの苦手なんですよ。
泣くから(笑)
こちらは著者の永松さんのちょっと変わったご両親、特にお母さまのお話です。
筆者のお母さまは、ギフトショップを営みながら突如、お坊さんになったり、とてもユニークな方です。
教えも独特で、子どものときには反発したこともあったようです。
それでも、「徳」「利他」「感謝」など、子どものときには分からなかった言葉が永松さんの心に無意識にインストールされて、今の自分があると言います。
永松さん自身もたこ焼き屋さんから、ベストセラー作家になるまで、いろいろな経験をされています。
その半生がぎゅっと詰まった内容になってます。
泣いたかって?
号泣ですよ笑
『話し方が9割』誕生秘話も興味深いものでした。
一時期、母の長電話が嫌だった。
今、母と長電話をしたい。
売れる本にはそれだけの理由があります。
お読みいただきありがとうございました。