100年かけて大きくなる木
青森ヒバは秋田スギ、木曽ヒノキとともに、日本の三大美林です。
青森ヒバはスギやヒノキの2~3倍の時間をかけてゆっくり成長するのが特徴。
ほとんどの木が30年~50年で成木になるところ、青森ヒバは100年かけて大きくなります。それから長い時間を過ごし、寿命はだいたい800年~1000年といわれています。
村口さんは青森県下北半島風間浦村の出身。
実家は祖父の代からの製材所で、跡を継いだお父さんが青森ヒバを偏愛するあまり、青森ヒバだけを扱っているそうです。
総青森ヒバ造りの生家で育ち、ヒバはお父さんの匂い。
製材所から帰ってきたお父さんは、いつもスーッとした香りがしたそうです。
東京に出て、ファッションの道に進んだ筆者は、いくつかの偶然も重なり「青森ヒバをデザイン」する仕事を始めます。
展示会で青森ヒバのチップを配ったところ、青森ヒバを知っている人が少なくて驚いたそうです。
筆者にはあたりまえのものも、都会では知名度がとても低かったんですね。
本書では青森ヒバを育てる過程から、活用のしかたまで紹介されています。
2019年5月24日第1刷
パルコ出版
定価 本体1600円(税別)