1845年、イングランド人オースティン・レヤードは粘土でできた都市を掘り当てた。さらに発掘が進むと、見事な浮彫が見つかり、そこには楔形文字が刻まれていた。
『ギルガメシュ叙事詩』です。
主人公の英雄ギルガメシュが生まれたのは、シュメール初期王朝期の前2600年頃と言われています。近年、標準版の新文書が発見、解読され、話題になっているそうです。
この本では
1 最新の研究結果を盛り込みながら、標準版の書板ごとに物語形式で内容を紹介
2 実在した古代都市を訪問
3 「バビロニアコレクション」を含めたレシピの解読を新たに行い、再構築。
物語部分から
第11の書板
大洪水と方舟、命の草と帰還
六日七夜、大洪水と暴風が地上に吹き荒れました。七日目、暴風と大洪水が鎮まりました。悲しいことに全人類は粘土に戻っていました。ウトナピシュティムが方舟の窓を開けると光が射しました。そして、方舟はニムシュ山に漂着しました。ウトナピシュティムは鳩を放ちましたが、その鳩は休む場所が見当たらず舞い戻ってきました。次に燕を放ったのですが、今度も休む場所が見当たらず舞い戻ってきました。続いて、烏を放ちました。烏は水が引いたのを見て飛んでいきました。こうして、ウトナピシュティムは供犠を捧げました。
※ウトナピシュティム……命を見た者。第11の書板の語り部。
料理は28品。
パンが4品。野菜の添え物、だし、煮込み料理など、全部再現できます。
川のそばだからお魚料理もあります。(焼くだけって感じだけど)
RECIPE1【無酵母パン】クサープ
〔材料8枚分〕
大麦粉 100g
エンマー粉50g
セモリナ粉30g
薄力粉 20g
水 120g
円形のパンを、油を引かずにフライパンで弱火にかける。
巻末には古代メソポタミア食材リストや入手法もあります。
中東では今でも食べられていそうですね。