緊急事態宣言の合間をぬって取材に行くそうだ。
対面でもたやすく聞けない質問を画面越しに聞けるはずがないという。
たとえば「あなたはなぜ神を信じるのか」
ここ数年、全国の教会を訪ね歩き、そんな問いを発してきたそうだ。
日本のキリスト教徒は人口の1%以下。
高齢化と少子化で減少傾向にある。
修道会の撤退や縮小、神学校の休校や閉鎖も相次いでいる。
コロナ下、愛知県の教会でクラスターが発生したように、人が集まって歌を歌い、食事を共にする教会はそもそもリスクが高い。
昨年の今頃は、みんなで祈れば感染症を克服できると考える信者と、科学的に行動しようとする信者が対立した教会もあるという。
礼拝中止になった教会の信者がほかの教会を渡り歩くケースも見られたのだとか。
「背景には、礼拝は不用不急ではないという想いがある。高齢者や外国人が多い場合は、教会が互いの無事を確認しあうセーフティーネットの役割を担っており、それがなくなるのは生命線を断つことに等しい」(引用)
カトリック上野教会と浅草教会を兼務する晴佐久昌英牧師のホームレスを支援する取組や救世軍のインターネット社会鍋の活動が紹介されている。看護師としてコロナ患者を担当している人や、繁華街で性的搾取に苦しむ女性の自立支援をしている人など、信仰を表に出さず、人知れず活動している信者の存在も知ることができた。
わずか1%のそのまた一部かもしれないが、自らを小さくして他者のために働く彼らの姿に、2000年前のイエスとその弟子が重なるようだったという。
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