「ガロ」や「CMO」、アラブゲリラに取材したグラビアが巻頭を飾る「少年マガジン」などの近くに、寺山修司、高橋和巳のエッセイ、重信房子の歌集などが並ぶという。

 

「ハレンチ学園」(永井豪)、「タイガーマスク」(梶原一騎原作、辻なおき画)も全巻そろっているというから萌えます。

 

「対社会」が喪失し、「人間関係」のリアリティに移り変わったのが、筆者が若者時代を過ごした70年代後半~80年代。

 

一個一個違う人間の「小さな」差異が重要である日常に目を向ける姿勢が悪いことだとは言わないけれども、社会を都合よく動かしたいと思っている誰かに、そう仕向けられているのではないかという「気持ちの悪さ」も感じ続けてきたといいます。

 

「連帯させないように、矛盾があっても、共に分かり合う問題として考えさせないようにする意図によって動かされてきたのではないか。それが回りまわって、人間関係までも冷え冷えしたものにしていたとしたら?」

 

人と直接出会う一歩手前で、人の手によって残された文化的な創作物にふらっと出会う「一人の時間」が重要なのではないか。

 

一人で古本屋に来てねと、そういうことらしいです。

 

お読みいただきありがとうございました。