90歳を超えて生きる確率は、男性が4人に1人以上、女性が2人に1人以上だとか。今や百歳越え(本文ママ)の長寿者も全国でおよそ8万人。わたしもあなたも、かなりの確率で長生きしそうです。~はじめにより
著者がベストセラー『おひとりさまの老後』を書いたのは2007年。
年寄りがひとりでいると、「おかわいそうに」「おさみしいでしょう」という声が振ってくることに対して、「大きなお世話!」と言いたかったからだという。
それから時代は移り、今や、「おかあさん、一緒に暮らさない?」という「悪魔のささやき」を口にしてくれる子どもはいなくなり、それを受け入れる親も少なくなった。
実際、ひとり暮らしの高齢者のほうが、2人世帯よりも幸福度が高い(特に女性で)という調査結果もあるそうだ。
配偶者がいようが、子どもがいようが、最後は誰もがひとりだ。
本では高齢者がひとりで最期を迎えるための方策を探り、実際に介護保険を利用して、在宅死を迎えることが可能であることが示される。
要介護率は80代後半で5割、90代になれば7~8割だという。
「たとえのぞんでもピンピンコロリなんてわけにはいかないのです」ともあった。
高齢者に対する医療の介入についても提言が。
医療は生かすもの、治すもの。
死なせるための医療などというものはない。
どこまで医療とつき合うか、その辺も自分で考えておくことが必要ですね。
体力、気力が残されているうちに。
少し前なら、こんな話題はタブー視されていたという。
「今日の常識は明日の非常識」
「今日の非常識は明日の常識」
著者がよく口にする言葉だそうだ。