大正十五年(1926年)、内村鑑三が65歳のときに発行されたものです。

 

一年間、一月一日から毎日、一日ずつ、聖書の引用文とこれまで内村が書いた文章の中からその聖書の言に関連したものを並べた形になっている。(「ベートーヴェン一曲一生」新保祐司)

 

序文にはこうあります。

「一日は貴い一生である。これを空費してはならない」。

 

例えば、4月25日

主を恐れることは知恵の教訓である。謙遜は、栄誉に先だつ。箴言15:33

謙遜なれ、柔和なれ。されど意気地なしたるなかれ。謙遜は勇気なり、されど意気地なしは卑怯なり。~略~

 

この本を少しだけ読んで感じたのは、読んだら自分で考えると面白いんだなということです。

鑑三さん、かなり自由です。

もちろん自由に考えるには、考える言葉のストックが必要ではあるのですが。

 

内村鑑三は、終生平信徒として終始し、教派にも教会にも属さなかった。教会を造らなかっただけでなく、弟子を集めて団体を組織することさえしなかった。教義や神学にとらわれず、一切の儀式をうとんじた。(「解説」山本泰次郎)