ここんとこ、結構あちこち足を運んでおります。
昨日は、もうしばらく行くことはないだろうと思っていた北千住へ出没。
海宝直人くんを観たくてミュージカル座「タイムフライズ」を観てきました。
ざくっとあらすじ。
幼馴染みの大学生二人。一人は就職内定を取り消され、一人は38社受けても内定決まらず。
将来に不安を覚えている最中、ひょんなことから1968年の昭和へタイムスリップ。
そこは二人が通っている大学が学生運動をしているまっただ中だった。
感想。
最初、舞台が始まる前、昭和歌謡曲が流れてたんですね。
それ聞いた瞬間、あ、私、この舞台、苦手な世界かも、って思ったんです。
無駄な心配でした。
おもしろかった。
平成の現代から昭和43年の世界。
私もまだ生まれてないよー。
携帯もないし、コピー機もパソコンもない。コンビニもない。
今、あたりまえにみんなが使っているものはほぼない世界。
そんな中で過去にタイムスリップしてしまった大輔とてっちゃん、戸惑いながらも当時の大学生と交流していきながら学生運動へも参加していきます。
現代と昭和40年代の学生を対比させながら当時の問題や世相などが描かれていて、どの時代もそれなりに問題を抱えていたんだけれど、コメディタッチになっている部分もあったりして暗くなりすぎないところもよかったです。
大輔が当時学生だった両親に遭遇する場面もおもしろくて思わず爆笑。
学生達が作ったバリケードが回転して、警察と闘う場面はレ・ミゼラブルを彷彿とさせてました。
とめどなく涙が流れる・・・。
誰かが何かをしてくれるのを待ってるだけじゃ何も変わらないんだ。
うううーん、今は物があふれてるけど、就職難だったり、不況が長引いてたり、震災があったり、なんだか明るい未来ってあるのかな?って不安になったり。
それにこんな暗い時代に子供とか産んでも、その子供達へつなげる未来は明るいものに今の大人たちはしていけるのだろうか?とかいろいろ考えてしまう。
でも思った。
私の席の前に座ってた9歳くらいの男の子、すごい真剣にこの舞台を観てた。
そして終わりの方でその子、泣いてた。
なんかそれを見たら、きっと将来は大丈夫なんじゃないかって。
私たち大人は未来の大人達から未来を預かってるんだな。
私が観たいな、と思っていた海宝直人くんは期待通り歌もうまいし今回はギターも弾いていましたし、スラッ、シュッとしてました。
なんか、もっといろんな役の彼をこれから観たいなと思います。
私は大輔の両親役の方が好きでした。
特にお父さん役の川口竜也さんがとってもいい味を出していて、私の両親の若いころってどんなだったんだろう?なんてちょっと想像してみたり。
みなさん歌がうまいし、迫力があるし、見ごたえのある舞台でした。
12月6日まで。北千住シアター1010でやってますよー。
オススメです。