「Triangle~ルームシェアのススメ~」、もうすぐ大千秋楽ですね。
無事滞りなく始まりますように。
さて、もう、ネタバレしてもいいですよね。
ていうか、いまさらっていう気もしますが。
この舞台は、
小説家志望の沢渡ナツメくんと、歌手デビュー希望の村野幸三郎くんと
幸ちゃん大好きの芽衣さんが(苗字忘れた)の奇妙なルームシェアをすることになります。
3人の関係がとっても近いようで距離感があります。
村野くんは何にも考えてないようだけれど、結構繊細に相手の気持ちをわかっています。
ナツメは自分のことでいっぱいいっぱい。
歌手デビューが決まった村野くんを素直に喜んであげられません。
芽衣さんは、明るい姉御肌のようで、大食漢、まあ、実際そうなんだろうけど
心に深い悩みを抱えています。
1幕はとっても明るいんだけど、2幕は人の内面が結構浮き彫りになってきます。
で、見ていてここの場面って、どんな気持ちなんだろう?ってとても気になる箇所がいくつかあります。
①村野くんが、2人暮らしになってしまって、売り出し中で大事な時期なので
女と暮らしているのはマズイと事務所からの要請もあり、芽衣に出て行ってくれという場面。
芽衣が「わかった。もう(村野くんを)追っかけるのも終わりだね。」と言うと
村野くんは思わずたじろぎます。
追っかけてもらっているうちはやだったんだけど、急に相手に引かれると「えっ?」って思いますよね。
もう俺のこと、なんとも思ってないの?っていうか、なんというか、複雑な気持ちが垣間見える場面。
②芽衣がナツメに「過食症」であることを告白する場面。
ナツメはこのとき芽衣に「好きです。」って告白しようとするのだけれど、
芽衣の過食症であることのカミングアウトを受け、「ごめんね。」といわれ、告白できず。
それで、この芽衣の「ごめんね。」ってどういう意味なんだろう?と。
ナツメの芽衣に対する気持ちを知っているんだけど、村野が好きだから「ごめんね。」なのか、
過食症であることを打ち明けてなくて「ごめんね。」なのか・・・。
あ~、でも「どうしても幸ちゃんが好きなんだ。」って泣き崩れるから、前者なのかな・・・。
③ナツメが村野に「芽衣さん苦しんでるじゃないですか。」と泣きながら村野に訴える場面。
村野は「芽衣が過食症なことは知ってたよ。でも芽衣は俺じゃダメなんだ。俺から離れていかなくちゃダメなんだよ・・・。」
ここがね、とっても切なくなります。
これを言われると女性としては、見込みがないんだな、と印籠を渡された気がします。
女性として愛されているのではなく、家族というか、友達というか、とにかく自分じゃないんだな・・・って。
ああああああ!つらい!
芽衣はそんな村野の気持ちも全部わかっているんでしょうね、きっと。自分ではないことを。
私なら、それならいっそのこと、蛇の生殺しのようではなくバシッと振ってくれ!と思います。
そして姿を消してくれ!
あきらめきれない気持ちが一番しんどいですよね。
ナツメ→芽衣→村野→ナツメ?(これは苦肉の逃げなだけ)
最後はまた明るい場面で終わりますが、
人って、明るい場面だけじゃなく、こういう、人をうらやむ、ちょっと妬む、
また、人に言えない悩みを抱えながら生きてるんですよね。
暗い部分も認めたうえでまた一緒に暮らすことを決めた3人。
距離感が縮まって、でもほどほどの距離がある。お互いのステージを持っている。
こういう関係、築けるのは信頼していないと築けませんよね。
依存しすぎると関係が崩れてしまいます。
「Triangle」ってそういう3人の関係性を実にピタリと表してるなあと改めて実感。
いい舞台です。
とにもかくにも今日が大千秋楽です!
見に行かれる方は思いっきり楽しんでくださーい!o(^▽^)o