つづきです。
なぜか電車に乗れない・・・。
ようやく自分で、ちょっとおかしいと気づいて、そのままUターンして家へ。
たまたまその日、弟の仕事が休みで家にいたので、
「悪いんだけどさ、ちょっとお姉ちゃんおかしくなっちゃったみたいなんだ・・・。
ちょっと病院まで送ってくれない?」
いつも弟にはいばりちらしていた私が、いつになくしょんぼりと弟に頼むので
弟も「いいよ。」と市内にある総合病院に連れて行ってくれました。
診断は、過敏性腸症候群とパニック障害。
どちらもストレスに大きく関係しているようです。
まだ、どちらの病名も、今のように世間一般に認知されていない時期で、
そのかかった先生も、半ば半笑いで、「会社、やめるしか治らないよ。」とバッサリ。
この人、生死に関係ないメンタルな病気だから、私のこと、気持ちの弱いヤツだって馬鹿にしてる・・・。
そんな簡単に会社辞めて、症状がすぐ治るならそうしたいけど、私にだって今まで辛くても粘って仕事してきた自負もある。
そんな簡単にやめてしまったら、あの上司の思うツボじゃないか!
絶対にやめるもんか。
というわけで病名はわかって、直接生死に関係するような病気じゃないから気のもちようだと思い、そのまま仕事は続行。
それでも電車に乗ると気持ち悪くなり、ひと駅乗っては降り、ひと駅乗っては降り、
車に乗れば(当時はこれでも営業だったので、ほぼ毎日車に乗ってました。)
途中で気持ち悪くなって降りたり、薬もなんとなく飲みたくなくて飲まずじまい。
これじゃあ良くなるわけないですよね。
だんだん友達と会うのも乗り物に乗らないといけないからおっくうになり、
美容院も、イスにじっとしてなくちゃいけないから行けなくなり、
会社も会議の途中でも急に気持ち悪くなって席を外したり・・・。
もちろんコンサートやミュージカルどころじゃありませんでした。
(うーん、改めてこうやって振り返ると相当病んでますね・・・)
でも絶対に会社はやめたくなかったから、出社途中に気分が悪くなって遅刻したり、
会議も途中退室したりはするけれど、上司に理由を言って、(そのころには上司も変わっていました。)
仕事はそのまま続けていました。
そうこうしながらも5年前に、名古屋市内でとても親切な病院と、担当の女性に出会って、(なんていうのか度忘、医師でも看護師でもないけど、担当になっていろいろお世話をしてくれる人)
定期的に病院にも通い、薬も飲むようになりました。
こちらに転勤するときも、先生が紹介状を書いてくれて、今は会社近くのその病院に通っています。
名古屋にいたころに比べると、営業職ではなくなって理不尽なストレスを感じることがあまりないせいか、ずいぶん安定した生活を送っています。
ミュージカルも見に行けるようになったし、(でもときどき観劇中に発作が出るので、できるだけ通路沿いの席を確保です。)
今の先生も、明るく、急に治そうとしてもいいことないからゆっくり自分の体と付き合うつもりでほどほどにしていきましょうと言ってくれます。
今はフラもやって体も動かしているので、それもいい状態を保つのにいいようです。
人がどうこう、よりまず自分。わがままではないけど、人に合わせ過ぎない、振りまわされない。
自分の中で基準が定まってきたような気がします。
いろんな病気の方がいらっしゃると思います。
見た目はそれほどでもなくても本人にとってはとても苦しかったりすることもあるでしょうし、
でもそれは本人にしかわからないことでもあります。
人に求め過ぎない。
自分に優しくする。
これが大切なのかな、と思います。
ゆっくり、ゆっくり治していきましょう。