つだっちは、研修生だ。
どんなに気持ちいいワークを提供しても
受けた相手から報酬を受け取ることはできない。
つまり、こんなにも気持ちいいワークを
私はタダで受けたのだ。
私はそれが申し訳なかったけど 
もう一度、このワークの素晴らしさを
確かめたくて、再度施術をお願いした。
つだっちは快諾してくれた。

私は再び、白山を望むつだっち宅を訪れ
ワークを受けた。
ワークは前回同様、気持ちよかった。
ただ正直、前回のような衝撃な感動はなかった。
しかし、冷静になった分、分析はできた。

つだっちの手の感触はあくまでソフトで
押し付けがましさがなかった。
逆に、軽く触れることによる誘導を感じた。
体の状態をより引き出すために。
それは、まるで私の体とつだっちの手が
会話をしているような感じだった。
これまで体験したマッサージのように
与えられるものとは、全く違うのを感じた。

こんな不思議な手技を、
私もマスターしてみたい。
と、強い衝動にかられた。

そこで、つだっちに、このワークは
私も受けられないものかと尋ねた。
ちょうど、今春神奈川で
講座が開かれるという。
猪突猛進を自認する私。
それに乗らないはずはない。

次回につづく。


私は広告の仕事にふさわしくない。
私はコピーライターに向いていない。
しまいには、自分をそこまで追い詰めた。

しかし、この状態のまま
葛藤の土壺にはまってしまっては
ろくなことはない。
と、一旦この気持ちを棚上げにすることにした。
ギックリ腰になったのを機会に
カラダとココロについて、考えてみることにした。

私は、物心がついた時から
内なる心の世界に興味があった。
心ってどこにあるのだろう。人はここで感じ、思い、考え、想像力を膨らます。
そして、溢れる喜怒哀楽によって、
心を震わせ、内なる炎を燃やしたり、鎮めたりする。
心とは、なかなかやっかいなものだと。
ややもすると、それが体にまで影響を及ぼす。
人間は前頭葉が発達した考える動物である。
この考えで、体もコントロールしようなんて考える。
だが、その思いとは裏腹に、体は、心の思うようには働いてくれない。
緊張して、あがらないようにしようとすると
さらに体は硬直する。
リラックスして、頭を空っぽにしようと思うが、これが一番難しい‼
空っぽにしようと言う意思が働いて、逆に雑念が次から次と湧いてくる。
ただ、心はやっかいだが、体とは繋がっていると思っていた。
そして、心は面倒くさいヤツだけど、
体はシンプルに反応する素直なヤツだとも
なんとなく感じていた。

そこで考えた。
ギックリ腰になったのを機会に
そのギックリ腰に耳を傾け
その悲鳴をじっくり聴いてみようと。

〈話はくどくなり、退屈になってスミマセン〉

痛い腰の部分に意識を集中してみた。
じくじくして、つっぱった感じ。
しかし、しばらくしてなんとなく痛さが和らいだ。
驚いた❗
体と対峙することで、それが心にシフトしたのだ。シフトしたと感じた。
体から心へのシフトは、
心からの意図的なシフトと違い、
ダイレクトでシンプルで感覚的。
体から入る。体に聴く。
とはこういうことなのか❗と
私は、気がつけば
いつの間にかこの感覚に夢中になっていた。

もっと、いろいろ知りたくて
ネットで調べると
体は治すものではなく、
つきあい整えていくものだと唱える人がいた。
まだ、腰痛もあったし、
その人に問い合わせてみた。
一度、私のセッションを受けてみたら?と
言われたけど、サロンのある神奈川は
ちと遠い。
私が住む北陸には、同じようなセッションを
する人はいないものか尋ねると
いるにはいるが、まだ研修期間中の人。
ボディの練習台として、体験できないこともないと言われた。
私は、さっそく、白山を望むその人の家を訪れ
セッションを体験した。

〈ナカナカ、トレガー・アプローチの入り口に近づけなくてすみません〉

私は、いきさつなど、きちんと(正確にはクドクドかもf(^^;)と説明しないと進めないタチでして。

まー、つきあってやろうかと思われた方、
よかったら、この後も読んでやってください。🙇
次回に、つづく。



つだっちに、軽く肩をポンと叩かれ
セッションが終わったことを知らされた。
目を開こうとするが、なかなか開かない。
ベッドから降り、ようやく目が覚めた。

これまでに体験したことのない感覚だった。
身体中の力が抜け、皮膚の表面が微細に波打っている。それでいて、心は丹田にストーンと落ち、安定していくのを感じた。 
とにかく、気持ちがいい。
ある種の浮遊感覚に近い。
胎内は、こんな感じなのかとも思った。 
つだっちには、「なに❗これ❗」って
興奮して伝えたように思う。

このボディ・ワークは
トレガー・アプローチという
アメリカのミルトン・トレガーという人が開発したボディ・ワークだった。
トレガーは、開発者の名前からつけられたものだった。
私は、このワークにハマることを
自分ながら予感した。
思い込みが強く、猪突猛進タイプ。
この先、どうなることやら(笑)

つづく。