ほとんどの日々を病院で過ごしているので
あえて、この一年を振り返ることもないのだけれど。
今年のスタートは、病室から始まりました。
前の年からの入院で、年を越してしまったのです。
それから3週間の入院、1週間の退院のローテーションを繰り返し、4月末に退院しました。
その間、副作用に苦しめられましたが、1週間の在宅は唯一の楽しみでした。
4月に退院して9月に再入院するまでの4ヶ月。
これまで入退院を繰り返してきた中で、一番長く家にいました。
その間、普通のことをすることが楽しかった。
家の中を片付け、掃除をし、洗濯し、パソコンで家計簿を付けるのが楽しかった。
夫とは、とりたてて、話をすることもなかったが、気配を感じ、家の中に一緒にいるんだと感じるだけで、安心できた。
再発がわかり、入院することを告げると、夫はこの4ヶ月楽しかったといい、だけど何もしてあげられなかったと泣いた。
9/5に入院した。
これまで数えきれないほど入院してきたけれど、これほど受難続きだったのは初めてだった。
入院後、すぐに抗がん剤治療が始まった。
抗がん剤投与による免疫力低下で感染症にかかり、左足に激痛が走り、歩けなくなった。
それが沈静化すると、胆管に挿入しているステントが詰まった。
急遽入れ替える処置が行われた。
その時の検査で、接触感染する菌が見つかり、個室に移され、監禁状態になった。
監禁状態になって、これまで経験したことのない片頭痛に悩まされた。頭に釘を打ち付けられたように、突然激しく痛んだ。それが何回か続き、ある時ふとそれが消えた。いまを思い出しても不思議な体験だ。
抗がん剤治療を2回終えた後、首にしこりのある腫れが表れ、これまでの治療が効果がなかったと判断された。ショックだった。
これまで12回の再発を繰り返しを行ったため、
投与できる抗がん剤も数えるくらいしかないと
言われ、残り少ない抗がん剤のひとつで、再投与することになった。
その抗がん剤はこれまでにない強いもので、副作用のすごさはハンパではなかった。
起き上がることもできないだるさ、吐きはしなかったものの、胃もたれが激しく食事はほとんど摂れなかった。それに反して、首のしこりは一向に引かなかった。
ところがある時から徐々にしこりは柔らかくなり、小さくなってきた。
これなら、2クール目にいけるだろうと思われた時、抗がん剤投与で辟易した私の血液は造血することができず、輸血を余儀なくされた。
そんなことから、2クール目に進めない状態の時、首のしこりがまた大きくなっていた。
そして、今回も効果がなかったと判断をくだされた。
立て続けの失敗と想像以上に早い再発に、主治医も腕組みをし、悩んだ。
あと残された治療は2つしかない。
それも効果があるか、わからない。
投与するかどうかまで尋ねられた。
延命するかどうかなど、死の選択まで聞かれた。
生きられるだけ生きたいと思い、次の抗がん剤治療を行うことを決めた。
直前の治療の副作用は過酷だったが、今回のはそれ以上だった。こんなにつらいなら死んでもいいとさえ思った。
投与から2週間。首のしこりはほぼなくなり
昨日ぐらいから体調もよくなってきた。
血球値が上がらなく、再発も早い現在の状態。
いたずらに悲観的になったり、逆に無理に楽観的に考えていないものの、死への気持ちは鮮明になってきている。
今日はクリスマスイブ。
体調は、ここんところで、一番いい。
きっと、それがサンタさんからの私への贈り物かもしれません。