つだっちの情報を得て
講座受講の申込書を取り寄せた。
講座は約一週間、毎日連続して
行われるものだった。
受講料、滞在費、交通費など
決して安いものでない。
夫に、講座の内容と費用などについて話し
理解と承諾を仰いだ。
幸い夫は理解を示してくれ、
積極的なエールさえ送ってくれた。

トレガーアプローチは、
欧米を中心に全世界に拠点をもつ
ボディワークである。
講師は、アメリカからやってきた女性だった。
優しい笑みを浮かべるふくよかな人だった。
通訳は、トレガーアプローチのライセンスを持つ英語が堪能な知的な若い女性だった。
受講生は、北は北海道、南は沖縄まで約20名が
参加していた。
カリキュラムは、車座になってなって、生徒の自己紹介から始まり、講座のスケジュールについて説明された。
講座はワークショップ的だったように思う。
講師は「重さ」について話をした。
重さを量る。重さを感じる。
ん?と思ったが
それは、例えば相手の手をとり、
文字通り相手の手の重さを感じることから
始まった。
手に力が入っていると、
重さは感じることができない。
実際の重さより軽く感じる。
寝ている子供を抱くと重く感じるのは
子供は寝入り、脱力しているためだ。
相手を感じるには、
まず力を抜き、
ニュートラルな気持ちになることが
大切だと言う。
なるほど。
ふぅと息を吐き、力を抜くと
手の重さをじっしりと感じた。
新しい発見‼

次は実際のワークである。
講師の前には、ベッドが置かれていた。
つだっちの家にあったのと
同じ足の高いベッドである。
ここでは、ベッドのことを
マッサージテーブルと呼ばれていた。
アロマテラピーでも使われている。
このテーブルは、施術する人が、
楽にワークができるように
高さが調整ができるものだったのだ。
施術する人も楽にワークができる❗
この言葉も新鮮だった。
なぜなら、一般のマッサージは
受ける人は気持ちよくなるけど
施術する人は、腰が痛くなったり
とても疲れると聞いたことがあったからだ。

テープルの上にモデルが横たわり
講師による実技が始まった。
この時のモデルは、受講生であったり
講座をサポートするスタッフだったりした。
スタッフは、ライセンスをもつ施術者や
(プラクティショナーと呼ばれていた)
レベル3までクリアしている研修生が
無償で、協力していた。
ちなみに、つだっちもスタッフとして
参加し、協力していた。

次回につづく。