私には、2歳上の姉と6歳下の弟がいる。
姉は生まれながらにして体が弱く
目が離せなかった。
また、久しぶりに生まれた子が男の子であったので、弟が生まれた時は
家中、大喜びだった。
それに対して、私が生まれた時は
また女の子だと、祖父などは
姉は生まれながらにして体が弱く
目が離せなかった。
また、久しぶりに生まれた子が男の子であったので、弟が生まれた時は
家中、大喜びだった。
それに対して、私が生まれた時は
また女の子だと、祖父などは
いたくがっかりしたようだ。
おまけに、病気もせず、元気だったことから
ほったらかしにされた。
その時、私は真剣にもしやウチの子じゃないのかもしれないと思った。
もらいっ子もしくは橋の下で捨てられた子なのかもしれないと思った。
小学3年の時だったと思う。
国語の授業で、知り合いの人に手紙を書こうと
いう課題があった。
私の祖父の妹が大きな魚屋さんに嫁ぎ
私は、祖父、父と共にそこに出掛けたことがあった。
祖父の妹の家は、仕出しなど手広く商売を行い
店には、会席を振る舞う部屋もあった。
私たちは、豪華な料理をご馳走になり、
子供の私は、隣にあった貸本屋でマンガを借りてきて、楽しんだ。
祖父の妹夫婦には子供がいなく、私はふたりに可愛がられた。
私は、課題の手紙を祖父の妹に書こうと思った。
家族に疎外感を持っていた私は、祖父の妹に
「おばちゃん家の子供にしてください」と書いて、投函した。
すると、まもなくして祖父の妹から、家に連絡が入り、「ぜひ、養女にしてください」という。
私は、期待と不安がいりまじった気持ちで
耳を澄ました。
それを聴いた両親は、驚き、すぐに断った。
断ったから、私は橋の下で拾った子ではないのかなあとも思った。
後から思うと、私も大胆なことをしたもんだと
我ながら感心する(笑)